妊娠2ヶ月(妊娠4~7週)のおなか

『妊娠2ヶ月の母体の状態』
妊娠2ヶ月目は、月経が止まったりつわりがあり、妊娠したのではないかと医師の診察を受けて、妊娠を確認されるのがたいていこの頃です。
乳房は張って乳首や乳輪の色が濃くなります。
また、子宮は大きく柔らかくなり、外陰部が湿ったりします。
その他、体がだるかったり、目まいや便秘、尿の回数が増えたりすることもあります。
『妊娠2ヶ月目の主な症状』
・基礎体温が上がったままになります(妊娠14~19週頃まで)
・下腹部や腰が張った感じになります
・尿の回数が増えてきます
・乳房が張り、乳頭が敏感になってきます
・めまい、鼻からの出血、動悸、だるい、眠い、微熱が続く、風邪のような症状になることもあります
『妊娠2ヶ月目の注意すること』
妊娠2ヶ月目はつわりのために苦しいときですが、あまり深刻に考えずにのりきりましょう。
また、流産しやすい時期なので、日常の動作には十分気をつけます。
とくに、インフルエンザや風疹は奇形の原因になることがあるので、十分に注意して下さい。

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妊娠3ヶ月(妊娠8~11週)のおなか

『妊娠3ヶ月の母体の状態』
妊娠3ヶ月目は子宮はにぎりこぶしくらいに大きくなるので、膀胱や直腸が圧迫され、尿の回数が増えたり、便秘やゆるい便になることがあります。
骨盤内の血行がさかんになるため、粘液生のおりものがふえるようになります。
もしこれが茶褐色や黄色みが強ければ、流産や細菌感染のおそれがあるので医師の診察を受けるようにしましょう。
『妊娠3ヶ月目の主な症状』
・つわりが続きます。吐き気のほかに、生つばがたまる、胸やけがするなどの症状も出ます
・頻尿、便秘になりやすくなります
・乳房が大きくなり、乳頭、乳輪が色づいてきます
『妊娠3ヶ月目の注意すること』
つわりは終わりに近づきますが、流産のおそれは相変わらず大きいので、十分注意しなくてはなりません。
この月からは、月に1度の定期健診を受けるようにします。
妊娠届けを提出して、母子手帳の交付も受けるようにしましょう。

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妊娠4ヶ月(妊娠12~15週)のおなか

『妊娠4ヶ月の母体の状態』
妊娠3ヶ月の末頃からこの妊娠4ヶ月の後半までに、胎盤が完成されます。
胎盤は子宮の内側に形づくられ、円盤状でスポンジのような肉色の組織です。
そして、臍帯(さいたい)を通じて栄養や酸素を胎児に送り、また胎児に不必要なものを排出するという役割を果たします。
つまり、胎児の生活の中心となるものです。
子宮が大きくなってきたので、下腹部のふくらみがそろそろ目立ちはじめます。
それにともない乳房も張ってきます。
『妊娠4ヶ月目の主な症状』
・胎盤が完成します
・つわりもおさまり、気分が良くなってきます
・食欲がでてきます
・頻尿や便秘が解消されることもあります
・下腹部のふくらみが目立ち始めます
・おりものが多くなることがあります
『妊娠4ヶ月目の注意すること』
つわりはほとんどおさまり、流産の危険も少なくなり、比較的ラクになってきます。
しかし、油断は禁物です。
激しい動きや長い旅行、それに粗暴な性生活などは避けるべきです。
また、外陰部が湿潤して汚れやすくなるので、清潔を心がけるようにしましょう。

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妊娠5ヶ月(妊娠16~19週)のおなか

『妊娠5ヶ月の母体の状態』
妊娠5ヶ月目になると下腹がかなり出てきます。
自分でさわってみても、子宮が大きくなっており、子宮底を知ることができます。
乳房もさらに大きくなり、おしりも脂肪沈着のためにせり出してきて、体全体がふっくらしてきます。
『妊娠5ヶ月目の主な症状』
・個人差がありますが、おなかの中で赤ちゃんが動くのがわかります(胎動)
・この頃から皮下脂肪がつき、からだの線がふっくらしてきます
・1ヶ月に約1kgの割合で体重がふえていきます
・乳房が大きくなってきて、乳汁が出てくる人もいます
『妊娠5ヶ月目の注意すること』
妊娠5ヶ月目は、異常があまり起こらない妊娠安定期といわれています。
だからといって無理はしないようにしましょう。
妊娠前からの病気が、このころに悪化することもあるからです。
分泌物が多くなるので、外陰部と下着の清潔には、十分気をつけて下さい。
日本の古くからの習慣で腹帯をするのはこの月です。

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妊娠6ヶ月目(妊娠20~23週)のおなか

『妊娠6ヶ月の母体の状態』
妊娠6ヶ月目になると、子宮がさらに大きくなってきますから、下腹部の出っ張りが目立ち、体重もかなりふえます。
腹が重くなり、立ったり座ったりが大変に感じたりする人もでてきます。
乳房の発育も盛んになり、強く押すと黄味がかったうすい乳汁が出ることもあります。
『妊娠6ヶ月目の主な症状』
・おなかのふくらみがかなり目立ってきます。
・胎動が活発になり、はっきり自覚できるようになります
・外から見てもおなかのふくらみがわかるようになります
・おりものがふえてきます
『妊娠6ヶ月目の注意すること』
まだ、比較的安定した時期にあるので、ふつうの日常生活が送れますが、子宮が大きくなって、内部の胃腸や膀胱が圧迫されるので、胃腸障害や排尿回数の増加などが見られることがあります。
また、妊娠後期にさしかかると、妊娠中毒症が出現し始めるので注意しなくてはなりません。
定期健診を必ず受け、食事にも気を配りましょう。

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妊娠7ヶ月(妊娠24~27週)のおなか

『妊娠7ヶ月の母体の状態』
妊娠7ヶ月目になると、おなかが目立って大きくなってきます。
重心は腹部下方にに移り、姿勢はおなかを前に突き出す反り身になります。
子宮底は高さが21~24センチくらいになって、おへその上まであがります。
『妊娠7ヶ月目の主な症状』
・上腹部までおなかがふくらんできて、からだが反り気味になります
・からだの重心が取りにくく、バランスをとろうとして背筋に無理な力を入れるため、腰痛、背痛が起こりやすくなります
・乳房がさらに大きくなります
『妊娠7ヶ月目の注意すること』
体が重くなるため、足腰や背中が疲れやすく、また、バランスもくずれますので、日常の動作には慎重を期して下さい。
妊娠中毒症や貧血などの病気にもかかりやすい時でもありますから、注意するとともに早いうちに発見して、適切な処置をとるようにしましょう。

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妊娠8ヶ月(妊娠28~31週)のおなか

『妊娠8ヶ月の母体の状態』
妊娠8ヶ月目は下腹部はいちだんと大きくなり、前かがみの姿勢が苦しくなってきます。
皮膚が伸びてくるために、腹壁や乳房に青みがかった細い線が現れます。
これは妊娠線と呼ばれるもので、異常なものではなく、心配にはおよびません。
また、乳輪や下腹部、外陰部が黒くなってくるのにも気づくでしょう。
この頃は、胎動も激しく感じられ、眠っていても驚いて目を覚ますことさえあるほどです。
『妊娠8ヶ月目の主な症状』
・第二のつわり」といわれる時期です
・妊娠線やシミが出ることもあります
・子宮が大きくなって動くのがつらくなってきます
・神経が過敏になり、不眠症になりやすい頃です
・足に軽いむくみが出ることがあります
『妊娠8ヶ月目の注意すること』
子宮底がへそとみぞおちの中間くらいになるまで大きくなっていますから、胃腸や膀胱は圧迫されます。
このため、胸やけがして食欲不振になったり、尿の回数がふえたり、肝孟炎などの余病が出やすくなります。
無理せず、睡眠と休養は十分とるようにしましょう。

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妊娠9ヶ月(妊娠32~35週)のおなか

『妊娠9ヶ月の母体の状態』
妊娠9ヶ月目は子宮底はますます増大を続け、妊娠9ヶ月末には子宮底が最も高い位置にまで上がり、みぞおちのすぐ下まできます。
従って胃がおされて胸やけするばかりでなく、心臓も圧迫されて息切れや動悸が激しくなります。
また、子宮の重みのために子宮のすぐ前にある膀胱が圧迫されるため、尿が近くなったりします。
この頃が妊婦にとって一番苦しいときと言えるでしょう。
『妊娠9ヶ月目の主な症状』
・おなかがふくらみ、肩で息をするようになります
・ときどき、おなかが張るようになります
・頻尿になります
・おりものがさらに増えます
『妊娠9ヶ月目の注意すること』
からだを動かしにくく、たいへん疲れやすいときですから、家事以外の仕事はなるべく控えましょう。
外で働いている人は、休暇をとるようにしましょう。
そして、出産日にそなえて休養をとり、体力の消耗を防ぎましょう。
いつでも出産できる準備を整え、実家で出産しようという人は、この月の末までに乗物に注意して帰省することです。

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妊娠10ヶ月(妊娠36~39週)のおなか

『妊娠10ヶ月の母体の状態』
妊娠10ヶ月目、出産が近くなると胎児が骨盤腔に向かい下降するので、子宮底は下にさがりますから、胃や心臓への圧迫が減ってきてラクになり、食欲もでてきます。
しかし、膀胱や直腸などへの圧迫が強くなりますので、排尿の回数がふえ、便秘にもなりやすくなります。
また、膣からの分泌物が増えますが、これは、子宮の出口の潤いを増し、やわらかくして、産道の赤ちゃんが通りやすくするための準備ができたという証拠です。
その他、おなかが張ったり、かたくなった感じがしたり、足がつるといったこともあります。
『妊娠10ヶ月目の主な症状』
・おなかのふくらみが、全体的に下がってきます
・頻尿になり、おりものが増えます
・足のつけ根がつるような感じになります
・胃や胸の圧迫感がとれて少し楽になります
・子宮の張りが頻繁になります
『妊娠10ヶ月目の注意すること』
10ヶ月に入ったら、定期健診は毎週1度受けるようにし、何か異常があったらすぐに健診してもらってください。
おなかが大きく前につきだし、足元が不安定ですから、歩くときには転ばないように十分注意しましょう。
とくに階段の昇り降りは慎重にし、過度の労働も避けるべきです。
予定日が近づいたら、いつでもすぐに出産できるよう準備しておきます。
入用な品物はひとまとめにし、家族の者誰でもがわかるように万全を期して下さい。
また、入浴してからだを清潔にし、髪の毛も洗っておくと良いでしょう。
無理をせず、栄養に気を配り、休養と睡眠をたっぷりとるなどといった注意を十分に守れば、何も心配することはありません。
あとは落ち着いて出産の日を待つばかりです。

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