「キレ」防止に3歳までの愛情大切 文科省検討会が提言

「キレる子」にしないためには乳幼児期の家族の愛情や生活リズムの定着が大切だとする提言を文部科学省の「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」(座長・有馬朗人元文相)が12日まとめた。
 提言は、人間の情動は5歳ごろまでに原型が作られると指摘。「その後の取り返しは不可能ではないが、年齢とともに困難になる。3歳ごろまでに母親をはじめとする家族の愛情を受けるのが望ましい」と述べている。
 脳内でコミュニケーションや意欲をつかさどる「前頭連合野」の発達は8歳ごろがピークで、20歳ごろまで続くとも述べ、乳幼児から小学生までの教育の大切さを強調する内容になっている。
 一方、テレビやゲーム、インターネットなどが心に与える影響については「十分なデータがなく、一層の研究が必要」と述べるにとどまった。
asahi.com 05年10月12日

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妊婦さん、マグロ控えめに 水銀、胎児に影響

妊婦や妊娠の可能性がある人は好きなマグロも控えめに――。
厚生労働省は、魚介類などに含まれる水銀の安全性の基準を見直し、今秋から国民に注意を呼びかける。
ただし、多量に食べない限り影響はなく、むしろ健康によい食材として、バランスのとれた摂取を勧めている。
同省の薬事・食品衛生審議会の部会が12日決めた。
今後1カ月間、一般の意見を聴いたうえで、10月にも都道府県に新たな注意事項を通知する。
新たな基準は、平均的な1回分の摂取量を80グラム(刺し身1人前程度)とした場合、クロマグロ(本マグロ)、メバチマグロは週1回まで、ミナミマグロ(インドマグロ)は週2回まで。
ほかのマグロ類やツナの缶詰などは、特段の注意は必要ないという。このほかキダイ、クロムツなども週2回までなどとした。
同省は03年、妊婦らはメカジキやキンメダイの摂取を週2回以下にするなどの注意事項を公表したが、マグロ類は一度に食べる量が少ないなどの理由で見送られていた。
今回は、国際機関が基準を厳しくしたことなどから見直すことにした。
魚介類には食物連鎖を通じて微量の水銀が含まれており、胎児への影響を指摘する報告がある。
聴覚反応が微妙に遅れるなどの影響が出るとされるが、将来の社会生活に支障が出るようなものではないという。

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少子化で産科サービス合戦

日本産婦人科医会は一昨年、所属の医療施設1017か所を対象にアンケートを行い、659施設が回答した。
少子化が進む中、私立病院の産科では7割近くが出産記念品を出し、半数が特別料理を用意するなど医療施設のサービス競争が激化している実態がの調査で明らかになった。
出産前のサービスとしては、92%が超音波写真を提供。胎児の性別告知も、希望
があれば86.7%が実施。このほか、超音波撮影のビデオテープ提供(36.7%)、エアロビクス指導(24.8%)、水泳指導(9.3%)も行っていた。
出産後は、「お祝い膳(ぜん)」など和食や洋食の特別料理を出しているところが251施設あり、中でも私立病院では50.5%が実施していた。
記念品は、私立の68.6%で提供し、国公立(29.2%)との差が際立つ。
中身は赤ちゃんの写真やアルバムが多い。
妊婦は国公立などの大病院に集まる傾向が強く、最近の分娩(ぶんべん)数を尋ねたところ、私立では45・5%の施設で減少、診療所では60・4%で減少していた。
一方で、国公立を除けば、高価なみやげや特別料理などに反対する施設で分娩数の減少傾向があり、サービス合戦の激化がうかがわれる。
同会医療対策委員長は「医療こそが本質的なサービスだが、食事や記念品などの希望が多いのも事実。
調査を基に、妊婦に求められる産院像を明らかにしたい」と話している。

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