ビタミンB12

アメリカの標準によると、妊娠中の母親は毎日2.2μg、哺乳中の母親は2.6μgを必要とします。(参考までに、成人男性の一日のビタミンB12の推奨摂取量は2~5μg。)
菜食の母親は特に不足しがちですので、のりや酵母(イースト)、卵や牛乳・チーズなどの乳製品から意識して摂取するようにしましょう。
毎日一個の卵と2~3杯の牛乳があれば、十分のビタミンB12が補充できます。
1種類の食品で摂取する場合、卵だと4~5個(黄身100グラム中にはビタミンB12が2.4μg含まれています。)のりだと、全版1~3枚。牛乳だと、1リットル必要です。
B12は、DNAの合成、造血の過程と神経発育において一番重要な役割を果たし、充分にあると落ち着きが出て、記憶力・集中力を高める効果があります。
また、悪性貧血を予防し、神経の働きを正常に保ちます。
ほかに神経伝導素の合成にも必要です。また、葉酸と協力して赤血球の合成を助けています。
 
逆に欠乏すると巨紅血球型貧血、成長が遅い、神経の発育不良などの病気にかかります。
神経過敏になり、ふさぎ込んだりします。
貧血や身体がだるくなり、記憶力・集中力が低下します。
その他 舌の痛みを伴う炎症、味覚の低下、目の神経系の機能障害、食欲不振や消化不良・下痢、手足のしびれ・痛み、運動失調など。
成人菜食者の血の中は、ビタミンB12の濃度が低くても、生理機能に影響はありません。
但し、妊娠と哺乳期間中、母親は自分と赤ちゃんに必要な分を摂らなければ、赤ちゃんの神経系統の発育に影響が出ます。
6ヶ月以下の赤ちゃんは、毎日ビタミンB12を0.3μg必要とします。
6~12ヶ月目になったら、0.5μgが必要です。
母乳の量が足りない場合は、ほかにビタミンB12のミルク或いは赤ちゃん用の食品による補充さえすれば、赤ちゃんは健康に成長していきます。
もし、ビタミンB12不足の症状が出たら、すぐに補充すれば赤ちゃんは正常に回復します。
ビタミンB12とは?
シアノコバラミン(Cyanocobalamin、コバラミン、Cobalamin)は、ヒドロキソコバラミンともにビタミンB12 (Vitamin B12) とも呼ばれ、ビタミンの中で水溶性ビタミンに分類される生理活性物質である。
C63H88O14N14PCo(分子量1355.4)
B群ビタミンのひとつだが、12は見付かった順番を表す数字ではない。
相継いで発見されたB群ビタミンと重複しないように大き目の数字を付けたらしい。
シアノコバラミンは化合物を単離する際の人工産物で、喫煙者などの特殊な場合を除き、体内ではシアノコバラミンは存在していないと考えるのが普通になっている。
ポルフィリン類似のコリン環(図の赤色部位)とヌクレオチド(図の緑色部位)の構造をもつ、コバルトの錯体である。
アミノ酸や脂肪酸の代謝および葉酸の生合成に用いられる。
これ自体に補酵素活性は無く、生体内で補酵素型であるメチルコバラミンおよびアデノシルコバラミンに変換される。

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