ビタミンB1
ビタミンB1が欠乏すると、脚気(かっけ)やむくみの症状が出て、便秘、食欲不振、心肥大、神経炎などがおこります。
妊婦の場合はその他にも、早産・死産の原因となったり、生まれてきた胎児も虚弱児になりやすいといわれています。
また、分娩が長びいたり、産後の子宮の回復が遅れるという影響も出ます。
レバー、肉類、豆類、牛乳、緑黄野菜などがビタミンB1を多く含む食品です。
ビタミンB1とは?
チアミン (Thiamin, Thiamine) は、ビタミンB1 (Vitamin B1) とも呼ばれ、ビタミンの中で水溶性ビタミンに分類される生理活性物質である。
サイアミン、アノイリンとも呼ばれる。日本では1910年に鈴木梅太郎がこの物質を米糠から抽出し、1912年にオリザニンと命名したことでも知られる。
脚気を予防する因子として発見された。
2-メチル-4-アミノ-5-ヒドロキシメチルピリミジン(ピリミジン部、OPM、構造式左半分の六角形の部分)と4-アミノ-5-ヒドロキシエチルチアゾール(チアゾール部、Th、構造式右半分の五角形の部分)がメチレン基を介して結合したもの。
生体内では、各組織においてチアミンピロリン酸(チアミン二リン酸)に変換される。
チアミン二リン酸は、生体内において各種酵素の補酵素として働く(後述)。
チアミン三リン酸は、シナプス小胞において、アセチルコリンの遊離を促進し、神経伝達に関与するといわれている。
糖質および分岐脂肪酸の代謝に用いられ、不足すると脚気や神経炎などの症状を生じる。卵、乳、豆類に多く含有される。
血中濃度は通常68.1±32.1ng/mlで40ng/mlを切ると脚気などの欠乏症状があらわれるといわれている。
リン酸基は構造式右側の水酸基(赤い部分)に結合する。
結合するリン酸の長さにより、チアミン一リン酸(TMP; thiamine monophosphate)、チアミン二リン酸(TPP; thiamine pyro-phosphate)、チアミン三リン酸(TTP; thiamine tri-phosphate)がある。
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2004年8月22日 | コメント/トラックバック(0) |
カテゴリー:妊娠中に必要な栄養