赤ちゃん・子供の病気

結膜炎(けつまくえん)

『結膜炎とは?』

結膜(白目とまぶたの裏側を覆っている部分)が炎症を起こす病気です。

原因として、ウイルスによるもの、アレルギーによるもの、目をこするなどの刺激によるものなどが挙げられます。

目が充血したり黄色い目やにが出て、これが悪化すると、目やにがこびりついて目が開けられなります。

代表的なものとして、ウイルス性結膜炎、細菌性結膜炎があります。

ウイルス性結膜炎

ウイルスが感染して起こる結膜炎で、夏風邪と併発することもあります。

人に非常に移りやすい結膜炎です。

ウイルス性結膜炎は、ほかの病気と一緒になることもあり、

・プール熱(のどの炎症を伴い、熱も出る。)

・急性出血性結膜炎(白めに結膜下出血が起こる)

・流行性角結膜炎(のどの痛みや、発熱を伴う)

などが、その例。

細菌性結膜炎

多くが汚れた手で目をこすることで起きる結膜炎。

特徴として、黄色っぽい目やにがたくさんでるのが挙げられます。

細菌の種類により、症状の重さも異なります。

『治療方法と注意』

ウイルス性結膜炎の治療には、抗菌薬の点眼薬や軟膏のほか、症状により、弱いステロイド薬入りの点眼薬を使います。

プール熱と併発した場合は、別途、解熱薬を併用します。

ウイルス性結膜炎は、細菌性結膜炎と異なり、完治までに2~3週間はかかります。

細菌性結膜炎は抗菌薬の点眼薬を使うと1週間で治ります。

ウイルス性結膜炎は、感染力が非常に強いので、家族にうつさないようタオルやバスタオル等、別なものを用意するのが良いといえます。

弱視(じゃくし)

『弱視とは?』

なんらかの目の異常で、乳幼児期に視力の発達が止まってしまう病気。

視力が非常に弱く、めがねをかけても視力が出ません。

代表的なものとして、

斜視が原因となり、使わないほうの目の視力が発達しない斜視弱視、

屈折異常のため目が発達しない屈折異常弱視、

片方の目が遠視や乱視で見えるほうの目だけを使うために、悪いほうの目が発達しない不同視弱視、

片目に眼帯をかけることが原因で起こる形態覚遮断弱視

が挙げられます。

また、乳幼児期に眼瞼下垂があったり、角膜の異常(白内障や角膜混濁など)がある場合も弱視になる可能性があります。

早期治療が望ましいため、赤ちゃんが異常に目を近づけてものを見る、顔を横に向けてものを見るなど、おかしいと感じたら受診ことをお勧めします。

『治療方法と注意』

この病気の治療ですが、大人の視力とほぼ同じになる5~6歳になってからでは、治療の効果を得られなません。

斜視、不同視、屈折異常を早期に発見し治療を始める必要があります。

片方の目に何らかのトラブルが発生して起きる病気のため、めがねを使い両方の目でものを見るよう矯正していきます。

この矯正法でも視力が回復しない場合、斜視弱視の場合などはいいほうの目を隠して弱視の目を使う訓練をする遮蔽法という治療をすると、徐々に視力が発達してきます。

ほかに、特別な器械を用いて刺激を加える治療法もあります。

斜視(しゃし)

『斜視とは?』

片方の目は、対象とするものを見ているのに、もう片方が別のほうを向いているのを斜視といいます。

いわゆる、左右の黒目の部分が上下左右にずれている状態で、両目の視線が定まらない症状です。

ものが二重に見えるので、無意識のうちに片目で見るようになるため、視力の発達に支障をきたします。

代表的なものとして、

片方の目が内側を向く内斜視(ないしゃし)、

逆に外側を向く外斜視(がいしゃし)、

上または下を向く上下斜視(じょうげしゃし)

が挙げられます。


原因としては、遠視や、目を動かす外眼筋肉がバランスよく働いていないほか、中枢神経の病気などもあります。

先天性の場合、遺伝的な要素もあると言われます。

斜視といっても、常時なっているものと、ときどきなるものがあり、常時なっている場合は弱視になることが多いので、早急に受診することをお勧めします。

ときどき見られる場合でも、6ヶ月くらいまでには一度眼科で受診されることをお勧めします。

『治療方法と注意』

1歳を過ぎたら、眼鏡で屈折異常を矯正したり、黒目を正しい位置に戻すための手術をします。

手術を早く受けないために視力が回復しないケースが多く、早めの治療が大切です。

6歳までには、治すことです。

なお、斜視の手術をして視力が落ちるようなことはないので、ご安心を。

屈折異常(くっせついじょう)

『屈折異常とは?』

遠視(えんし)、近視(きんし)、乱視(らんし)がこの部類になります。

外部からの光線が角膜や水晶体で屈折し、網膜上に集まって像を結ぶことによって、人はものを見ることが可能となります。

屈折異常とは、水晶体の屈折力の強弱、角膜から網膜までの長さの長短などが原因となり、目の焦点が合わず視力障害が起きる病気です。

網膜より後ろで像を結ぶために遠くも近くも見にくいのが遠視、近くはよく見えるが遠くは見にくいのが近視、輪郭がぼやけたり二重に見えるのが乱視、ということです。

『治療方法と注意』

いずれの症状も眼鏡での矯正となります。

ただ、近視の場合、近いものには焦点があっているため、視力の発達にはあまり悪影響を及ぼさないとされており、生活に支障がない限り無理に眼鏡をかける必要はありません。

予防法として、テレビやゲームは画面から離れて明るい部屋で見る、ときどき遠くの景色を見る(焦点の異なるものを見せるのが目的)などが挙げられます。

強い近視の親同士の子供が近視になる確率は高い傾向にあるという統計はありますが、両親のどちらかが近視の場合は必ずしも子供が近視になるわけではありません。

遠視や乱視は放っておくと、弱視や斜視の原因ともなりますので早期矯正を要します。

さかさまつげ

『さかさまつげとは?』

まつげは外向きが普通ですが、赤ちゃんの場合、まぶたに脂肪がついて腫れぼったくなっているため、まつげが内向きになる傾向があります。

この結果、まつげが眼球に触れる状態になる、これをさかさまつげ、あるいは睫毛内反症(しょうもうないはんしょう)といいます。

上より下のまぶたに多く見られます。

赤ちゃんのまつげは柔らいため、角膜が傷つくことは少なく、1~2歳ころまでには正常(まつげが外向き)になることが多いです。

しかし、まつげが黒めに触れる程度によっては結膜炎(けつまくえん)となったり、生まれつきまつげが太い赤ちゃんの場合、角膜に傷をつけたり乱視になったりすることもあるので注意が必要です。

目やにが出る、充血する、外へ出るととてもまぶしがるなどの症状が強いと感じたら、受診することをお勧めします。

鼻涙管閉塞症(びるいかんへいそくしょう)

『鼻涙管閉塞症とは?』

鼻涙管とは、目頭の穴から鼻への通路をいいます。

涙はここを通って鼻腔へ流れるのですが、この鼻涙管が詰まってしまうのが鼻涙管閉塞症です。

目がうるみ、涙があふれ、結膜炎のように寝ている間に目やにでまぶたが塞がってしまうこともあります。

しかし、目が充血しないことから、結膜炎と区別できます。

生まれつき鼻涙管が塞がっている先天性のほか、鼻涙管が細い新生児期に起こりやすいです。

涙の流れがよくないと結膜炎になったり、細菌感染すると涙点からうみが出る涙のう炎になることも。

このような症状が出たら、早めの受診を。

急性涙のう炎(きゅうせいるいのうえん)

『急性涙のう炎とは?』

涙のうは、涙点から鼻腔への涙の通り道である鼻涙管(びるいかん)までの途中にあります。

鼻涙管閉塞症(びるいかんへいそくしょう)が長く続くことにより、涙の流れが悪くなり、涙のうに涙がよどみ、このたまった涙に細菌が増殖して、目やにがたくさんでる、これが急性涙のう炎です。

発症すると、鼻の付け根の部分が強く痛みます。


目と鼻の下、目の下、鼻の横などが腫れて赤くなり、鼻の付け根の部分を軽く指で押すと、涙点から膿が出ることもあります。

腫れがひどく症状が激しくなると、まぶたがさがってしまうことや発熱する場合もあります。

このような症状が出たら、早めに受診を。

未熟児網膜症(みじゅくじもうまくしょう)

『未熟児網膜症とは?』

網膜の血管は胎児の16週あたりから形成が始まり、36週以降に完成します。

このため、これより早く生まれた赤ちゃんは、網膜の血管が未発達のため、網膜に血管がなかったり、未発達がゆえに目としての機能を十分に果たせなくなる場合もあり、これを未熟児網膜症といいます。

生まれたときの体重が1700gに満たない赤ちゃんに多数の原因(酸素や二酸化炭素の過剰・不足、無呼吸、脳室内出血、ビタミンE不足など)が作用すると、血管が正常に発達せず、線維の増殖が加わります。

そこから別名、水晶体後部線維増殖症線維増殖症(すいしょうたいこうぶせんいぞうしょくしょう)とも呼ばれます。

多くの場合は、自然に血管が伸びてきますが、時には目の奥の線維が増殖していくと眼球の後半部が後ろに引っ張られ、網膜がはがれてしまう網膜剥離(もうまくはくり)を起こしたり、剥がれた網膜と線維が水晶体の後ろの面に付着する可能性もあります。

自然に治り、視力障害を残さない事例も少なくありませんが、乳児のうちは症状がなくても、数年後に網膜剥離を起こすこともあるので、経過観察が必要です。

中耳炎(ちゅうじえん)

『中耳炎とは?』

鼻やのどについた細菌が、耳管を通って中耳腔に入り込み、増殖して膿などがたまる病気が中耳炎です。

風邪で高熱が続くとかかりやすい病気で、急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん)と滲出中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)とがあります。

『急性中耳炎』

風邪症候群のあとに起きやすく、高熱が出て耳を痛がります。

赤ちゃんの場合、耳を触ったり、頭を左右に振ったり、激しく夜泣きをするなどの様子から判断できます。

炎症が悪化すると、中耳にたまった膿が耳垂れとなって鼓膜を破って出てきます。

この耳垂れが出ると痛みが治まり、熱も下がります。破れた鼓膜は数日で再生されるのでご心配なく。

『治療方法と注意』

症状が初期の段階で抗菌薬を服用すると早く治りますが、炎症が治まって痛みがなくなっても薬をやめないことが大切です。

これは、見た目で治ったようでも、中耳の中に滲出液がたまったままとなってると、長引いて滲出性中耳炎になる可能性があるからです。

膿がたまるなど症状がひどいときは、鼓膜を切って膿を出す場合もあります。

『滲出性中耳炎』

風邪症候群などの感染がきっかけとなり、中耳に炎症が起き、分泌液が溜まった状態になります。

副鼻腔炎やアデノイド肥大などで耳管の通りが悪いときなどにも起こりやすいです。

急性中耳炎と異なり、38度以上の高熱や痛み、耳垂れなどの症状はありませんが、耳が聞こえにくくなったりします。

『治療方法と注意』

中耳炎の症状が慢性化したり、難聴にならないためにも早期に発見し、治療をすることが大事です。

症状が初期の段階では、原因となる鼻やのどの病気をなおすことで、治ることもあります。抗菌薬や消炎鎮痛薬などを服用して、滲出液が溜まるのを防いでから鼓膜を切って溜まった液を排除することもあります。

難聴(なんちょう)

『難聴とは?』

難聴には、伝音声難聴と感音性難聴があります。

外耳、鼓膜、内耳のどこかに障害があって、耳の中の音の伝わり方が悪いのが伝音性難聴。

内耳に伝えられた音波を、大脳が感じ取るまでの聴神経から大脳皮質までの経路のどこかに障害があって、聞こえにくいのが感音性難聴です。

一般的に、伝音性難聴のほうが治りやすいです。

先天性と後天性があり、先天性は遺伝の他に、外耳道閉塞や内耳奇形、妊娠初期にお母さんがかかった風疹の影響などが挙げられますが、原因不明のケースも少なくありません。

後天性には、髄膜炎(ずいまくえん)、中耳炎(ちゅうじえん)、おたふくかぜなどの後遺症や薬剤性のものが原因として挙げられます。

赤ちゃんや小さい子供が難聴になると、言葉が聞こえずらいために、言葉を覚えられません。

親はなかなか気づきづらいので、注意が必要です。

『治療方法と注意』

伝音性難聴は手術をすれば治りますが、感音性難聴には現在、治療法はありません。

原因となる病気を治して、それ以上難聴が進まないようにしますが、治らない場合は補聴器をつけて、言葉を聞き取ったり、話す訓練をします。

外耳道炎(がいじどうえん)

『外耳道炎』 

外耳が細菌に感染して炎症を起こす病気です。

耳の入り口が狭くなり、耳の中に赤くふくれたおできが見えます。

炎症が悪化すると、発熱を伴ったり、化膿した部分が破れて血の混じった膿が出ることも。

プールで水が入ったり、耳かきで外耳道に傷をつけたところに、細菌が感染して症状が出てくるほか、外耳道にできた湿疹が原因となることもあります。

赤ちゃんの場合、寝ているうちに吐いたミルクが耳の中に入ってしまい、炎症を起こすことも。

髪を洗うときは、耳の中に水が入らないように脱脂綿などの詰め物をしておきましょう。

治りかけははかゆくなりますが、汚れた手で触らないように注意してあげましょう。

耳垢栓塞(じこうせんそく)

『耳垢栓塞』

耳あかがたまって、外耳道をふさいでしまい、耳が聞こえにくい状態。

耳あかは外耳道にある耳垢線や皮脂腺から分泌される汗や脂肪、表皮のカス、外からのほこりなどが一緒になってできるものです。

外耳道に湿疹や炎症がある、慢性中耳炎などで粘液が出て固まるなどで詰まることもあります。

耳あかには、べたべたした粘り気がある湿性耳垢(しっせいじこう)とパサパサと乾燥している乾性耳垢(かんせいじこう)の2種類があります。

比較的、湿性耳垢のほうが耳垢栓塞になりやすい傾向があります。

湿性耳垢の場合は、綿棒などで耳掃除をしたときに耳垢を奥に押し込んでしまうことが耳垢栓塞の原因となります。

乾性耳垢の場合は、プールの後など耳に水が入ったときに、耳あかがふやけて、急な難聴などを引き起こすこともあります。

ふやけた耳あかが外耳道を圧迫して痛みやめまいを感じることも。

入り口近くの耳あかは、ベビーオイルを付けた綿棒で取り除きます。

外耳道を傷つけないよう、耳掃除は耳の入り口を軽くふき取るだけにしましょう。

耳あかが外耳道をふさぐほどたまった場合は、耳鼻科へ行って取り除いてもらいましょう。

副鼻腔炎(ふくびくうえん)

『副鼻腔炎とは?』

鼻の構造は、実は非常に複雑で、鼻腔と鼻の周囲にある骨で囲まれたいくつもの空洞(これを副鼻腔といいます。)からなっています。

副鼻腔の粘膜に炎症が起こって膿がたまり、これが黄色い鼻水と名って出てくる病気が副鼻腔炎です。

1歳ぐらいまでは、赤ちゃんの副鼻腔はまだ発達していないため発症しにくく、1歳を過ぎた頃からかかり始めます。

急性副鼻腔炎(きゅせいふくびくうえん)と慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)とがあります。

急性副鼻腔炎

風邪症候群による鼻炎のあとに起きやすく、頬が腫れたり顔面が痛み、発熱を伴う場合も。

最初は水っぽい鼻水が出て、だんだんと黄色っぽい鼻水に変わっていき、なかなか鼻水が止まらなかったり、鼻づまりが起きます。

においを感じなくなったり、鼻声になる場合もあり、炎症の部位によっては歯が痛んだり、目や目と目の間の痛み、頭痛などの症状が出る場合も。

鼻が詰まっているため、息苦しくなったりもします。

アレルギー性鼻炎の場合は、水のような鼻水がでるため、区別することができます。

冬に発生しやすく、低温、低湿度が鼻を弱め、感染しやすいと考えられています。風邪症候群が治れば、副鼻腔炎も自然に治ります。

慢性副鼻腔炎

いわゆる蓄膿症(ちくのうしょう)と呼ばれる病気で、治りにくく治療が長期化し、数年にも及ぶことも特徴といえます。

アデノイド肥大や虫歯、アレルギー性鼻炎などが慢性的な鼻腔炎を誘発します。

このほか、風邪症候群になりやすかったり、扁桃炎をよく起こす子が急性副鼻腔炎を繰り返して慢性化したり、急性副鼻腔炎を完治させなかったことから慢性化する場合もあります。

日常的に黄色い鼻水を出したり、鼻づまりを起こしたりしているので、においを感じなくなったり、記憶力が低下することもあります。

また、鼻をすすることから中耳炎を起こしやすくもなります。

『治療方法と注意』

急性副鼻腔炎の場合、風邪の症状とともに1~2週間で回復しますが、これ以上長引くようだと耳鼻科で治療を受けましょう。

抗菌薬や、抗炎症薬の服用で、だいたいがすぐ回復します。膿がたまっているようだと、これを吸い出したり、鼻の中を洗浄して吸入器で薬を吹き込む方法などの治療もあります。

慢性副鼻腔炎の場合は、長期間、抗菌薬を服用することで、治療をします。

10歳くらいまでにはだいたいの子が治りますが、治らない場合は15歳以上になってから手術することもあります。  

扁桃炎(へんとうえん)

『扁桃炎とは?』

39から40度の高熱が急に出て、のどの痛みや頭痛が起きます。

炎症がひどいと、首やあごの下のリンパ節が腫れ、扁桃の表面のくぼみに灰白色または黄色の膿がつくこともあるほか、体がだるくて関節が痛むなどの症状が出ることもあります。

急性咽頭炎同様、解熱薬、鎮痛薬、抗菌薬が処方されます。細菌性の扁桃炎の場合、抗菌薬を服用すると熱は下がりますが、服用をやめると再び炎症をおこすことがあります。

ウイルス性の扁桃炎の場合、抗菌薬は効きません。

水分補給に心がけ、解熱薬、鎮痛薬で経過を見ることです。のどが痛くて食欲がないときはかたいものや熱いものを避けて、ゼリーや冷たいスープなどを与えて水分の多い食事を心がけましょう。

また、薬は医師の指示を得たうえでやめるようにしましょう。

急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)

『急性咽頭炎とは?』

風邪症候群の一種で、ウイルスが原因で起こる病気です。

発熱、鼻水などの症状や、のどの奥が腫れ、喉頭が狭くなり息がしづらくなることで激しいせきがでます。

咽頭とはのどの奥の部分を指します。

部屋が乾燥しているとせきが激しくなるため、乾燥しがちな冬は加湿器を使うなどして部屋を保湿するなどの配慮が必要です。

安静にすること、保温すること、栄養補修することが必要な病気です。

処方薬には、解熱薬、鎮痛薬、せき止め、細菌感染を防ぐための抗菌薬などがあります。

アデノイド肥大(アデノイドひだい)

『アデノイド肥大とは?』

アデノイドとは、のどちんこの奥の鼻腔の突き当たりにある咽頭扁桃のことを指し、これが異常に肥大した状態をアデノイド肥大と言います。

のどの奥にアデノイドが飛び出して、大きく見えることがあります。

赤ちゃんによって形や大きさに個人差があります。

このアデノイドは、3歳頃から肥大し始め、5~6歳頃をピークにその後に小さくなっていき、12歳以降はほとんど消失します。

アデノイドが、何らかの原因で異常を来たし、肥大する症状がアデノイド肥大です。

原因としては、体質的なもの、感染によるものがあります。

鼻が詰まって口から息を吸うため、いびきをかきます。

ものを飲み込むときに、肥大した部分が邪魔と成り、おっぱいやミルクを飲めなくなることも。

耳と鼻を結ぶ管(耳間)が狭くなり、中耳炎になりやすくなります。

アデノイドが耳管の入り口をふさぎ、鼓膜の振動に支障を来たしたり、場合によっては耳に液がたまって、一時的ですが難聴を引き起こすこともあります。

ただ、難聴は2~3ヶ月で治るのがほとんどです。

アデノイドが化膿せず、呼吸や飲食に支障がなければ、切除する必要はなく、様子を見て自然に小さくなるのを待ってもかまいません。

風邪などで症状が悪化すれば、炎症を抑える薬を飲みます。

しかし、呼吸困難、睡眠時無呼吸症候群が見られる、中耳炎を頻繁に起こして治らないなどの症状が見られた場合は、アデノイドを切除することがあります。

手術した場合、だいたい1週間くらいの入院となりますが、手術するかどうかは専門医と相談して決めることとなります。

基本的には大きくなるにつれ、アデノイドが小さくなり、症状も軽くなるので、乳幼児期に必ず切除手術が必要と言うわけではありません。

虫歯(むしば)

『虫歯とは?』

虫歯とは、歯の表面のエナメル質が溶けて、穴が開いていく病気で、歯の一部が黒くなります。

口の中にすみつくストレプトコッカス・ミュータント菌という細菌が、口の中の食べかすの糖分を酸に変えます。

この酸が歯を溶かし、虫歯へとなります。

赤ちゃんや子供のもつ乳歯は永久歯よりも酸に弱いため、虫歯になりやすいのです。

人間の唾液には口の中の自浄作用がありますが、睡眠中は唾液の分泌が少ないため、自浄作用が低下します。

このため、大人と比べ眠っている時間の長い赤ちゃんは、細菌が増殖しやすい環境にあるといえ、結果として虫歯になりやすいのです。

『治療方法と注意』

歯に残った食べかすや細菌のすみかとなる歯垢を取り除くよう心がけましょう。

歯が生え始めた頃の赤ちゃんは、授乳や食事の後に湯さましを与えたり、ガーゼで歯の表面をふいてあげるなどしてあげましょう。

歯ブラシを使えるほどになったら、ブラシの部分が小さい乳児用歯ブラシで歯磨きをしてあげましょう。

口内炎(こうないえん)

『口内炎とは?』

さまざまな原因により、口の中の粘膜に炎症が起こる病気で、口の中に斑点や水疱、痛みなどの症状が現れます。

口内炎の種類にはいろいろありますが、アフタ性口内炎とヘルペス性口内炎が代表的なものです。

アフタ性口内炎

口の中の粘膜が広範囲で赤くなって膨れます。

そこに水疱ができますが、すぐに破れてただれます。

ただれも真ん中は白っぽく、まわりが赤い、はっきりとした円形の潰瘍です。

発熱を伴うことや、口が臭くなったりする場合もあります。

だいたい1週間ほどで治りますが、食事を取ったときの刺激で、痛がります。

ヘルペス性口内炎

ヘルペスウイルスの感染によって起こる口内炎で、風邪に似た症状とともに歯肉が腫れ、口の周りにも水疱ができます。

高熱を伴い、腫れた歯肉が出血しやすいです。食事を取ったときの刺激で、痛がります。

『治療方法と注意』

いずれもひどい症状でなければ自然に治りますが、痛みでミルクをあまり飲まなくなるので、脱水症状に気をつけましょう。

刺激の少ないものを少しずつ与え、栄養に気を配りましょう。

ひどい症状の場合、アフタ性口内炎だとステロイド薬入り軟膏、ヘルペス性口内炎だと抗ウイルス薬を服用させれば、1週間ほどで治ります。

乳歯萌出遅延(にゅうしほうしゅつちえん)

『乳歯萌出遅延とは?』

赤ちゃんの乳歯は、だいたい生後半年くらいに生え始めますが、これには個人差があります。

早い赤ちゃんは生後3ヶ月ころで生えますし、遅い子は1歳を過ぎてもまだ1本も生えないなんてこともあります。

この、1歳を過ぎてもまだ乳歯が生えないのを乳歯萌出遅延といいます。

特に病気と呼ぶものではありませんが、ごくごくまれに先天的に歯が生えない外胚葉異形成という病気があるため、念のため、専門の小児歯科で調べてみることをお勧めします。

どんなに遅い子でも3歳までには乳歯20本が全部そろいますので、医師から特に問題ないと診断されれば、気長に歯が生えるのを待ちましょう。

地図状舌(ちずじょうぜつ)

『地図状舌とは?』

舌の表面に、はじめは白っぽい斑点ができ、それがはがれると赤い地図状(まだら模様)に変化します。

舌の表面の組織が盛んに新しく生成されていくようなもので、痛みがなく、とくに障害もありません。

個人差がありますが、生後2~3ヶ月頃から表れ、5~7歳には自然に消えます。

なかなか赤ちゃんや子供の舌をみることは少ないため、急に気づくと驚きますが、心配なものではないため放っておいても問題はありません。

鵞口瘡(がこうそう)

『鵞口瘡とは?』

赤ちゃんの口の中に、カンジダ菌というカビが増殖し、舌の表面や歯ぐき、頬の内側などに白い乳かすのようなものが点、若しくはまだら上につく病気で、痛みやかゆみはありません。

カンジダ菌は口内や皮膚に常在するカビで、栄養の摂取が十分でなかったり、風邪などで体が弱っているときなどに増殖しやすいです。

また、おかあさんの乳首が不潔だったり、不衛生なガーゼで口の中を拭いたりしても感染する可能性があります。

放っておいても自然に治る病気ですが、食欲がなく元気がない、だんだんと広がってきたなどの症状があれば、受診することをお勧めします。

1~2週間で治る病気ですが、再発しやすいので注意しましょう。

上皮真珠(じょうひしんじゅ)

『上皮真珠』

赤ちゃんの歯ぐきに白い真珠のような、やや硬いポチポチが現れる病気で、痛みやかゆみはありません。

赤ちゃんはまだ歯が生えていませんが、あごの中で乳歯が徐々につくられており、その乳歯が作られたときに残った組織が、表面上に現れたものです。

乳歯が生える頃、自然に消えてなくなります。

とくに治療の必要はなく、自然に取れることもありますが、小さくて害もないため、万一飲み込んでも問題はありません。

それよりも、無理にとろうとするのは、歯ぐきを傷つけて炎症を起こす原因となるのでやめましょう。

あせも

『あせもとは?』

頭、額、首の周り、手足のくびれ、わきの下、背中、おしりなど、汗のたまりやすい部分に赤や白の小さなブツブツができてかゆがります。

これは汗腺の出口が汗やほこり、あかなどでふさがり、汗が皮膚の中で炎症を起こしたものです。

赤ちゃんは新陳代謝が激しいため汗をかきやすく、手足の関節が密着しているためあせもができやすいのです。

たまにかゆみから皮膚をかきこわし、黄色ブドウ球菌が感染して化膿すると、痛みがあり、発熱を伴う"あせものより"と呼ばれるおできができます。

症状が悪化するとリンパ節が腫上がることも。

治療は、切開して膿を出し、抗菌薬入りの軟膏を塗ります。

あせもの数が多い、範囲が広い、なかなか治らない、ひどく痒がる場合などは診察を受けて。

『あせも対策』

暑い季節には汗をかかないように適温のエアコンや通気性のいい衣類を選ぶなどして、なるべく涼しい環境を整えてあげましょう。

こまめにシャワーや着替えを行うことも大切です。

暑いからといって裸に近い格好をさせるよりも、薄手で通気性・吸水性のいい面100%素材のものを着せたほうが汗を発散・吸収するのでお勧めです。

入浴時、あせもはガーゼでこすらず、石鹸を使ってママの手でやさしく洗います。なかなか治らないときは受診しましょう。かきこわして悪化させないようつめ切りも忘れずに。

夏はエアコンに頼りすぎるのはよくありませんが、あせもが出ているときは上手に活用するといいでしょう。

また、冬になると厚着をさせてしまったり、暖房の効かせすぎで汗をかいてあせもになるケースも多いので注意が必要です。

暖房が効いた部屋ではなるべく薄着を心がけましょう。

おむつかぶれ

『おむつかぶれとは?』

おむつをあてている部分が炎症を起こして真っ赤にただれてしまうのがおむつかぶれ。

とくに、うんちがやわらかく、おしっこの回数が多い低年齢月の赤ちゃんや、おむつの中がむれやすい夏に多い皮膚トラブルです。

長時間おむつをしたままにしておくと、むれてふやけた皮膚がおむつで傷つきかぶれ易くなります。

さらに、おしっこやうんちでおむつが汚れると、うんちの細菌が尿の中の尿素を分解してアンモニアを発生させ、これが皮膚を刺激して炎症を起こします。

お尻を拭くときの物理的刺激やおむつがこすれる刺激が原因となることもあります。

とくに下痢のときは、うんちがおむつの中で広がるのでかぶれやすくなります。

最初はおむつがあたっている部分が赤くなるだけですが、ひどくなると赤いブツブツができ、重症になると、水疱ができて皮膚がむけジュクジュクしてきます。

『おむつかぶれの対策』

おむつかぶれの原因となるおしっこやうんちが、肌に触れている時間をなるべく短くすることが大切です。

おむつをこまめに替えて、お尻を清潔に保つよう心がけましょう。

おむつ替えのときは、すぐに新しいおむつをつけず、やさしく風を当てたり、乾いたガーゼで押さえて湿り気を吸い取るのもいいでしょう。

布おむつやおむつカバーは、肌への刺激が少ない柔らかい素材で、通気性のいいものを選びましょう。

下痢のときは座浴やシャワーでよく洗い流し、より清潔にすることが大切です。

『治療方法と注意』

病院では、炎症を抑えるステロイド薬を含まない「アンダーム軟膏」などが処方されます。

病状がひどいときには、弱いステロイド薬入り軟膏が出されることもあります。

しかし、なかなかおむつかぶれが治らない場合は、カビの一種であるカンジダ菌が原因である可能性も考えられます。

この場合はステロイド薬入り軟膏を使うと悪化するので注意が必要です。自己判断で市販薬を使ったりせずに、受診しましょう。

とびひ

『とびひとは?』

顔や体に水疱ができて、飛び火のようにあちこちに移っていくことから伝染性膿痂疹を俗にとびひと呼んでいます。

湿疹、あせも、すり傷、虫刺されなどをかきこわした傷口に、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌が感染して起こる病気です。

黄色ブドウ球菌は鼻の穴に常に存在するので、鼻のまわりの引っかき傷がもとで広がることもあります。

連鎖球菌による場合は水疱が次第に膿をもってきて黄色い膿疱になります。

大きいものは小さい鶏卵くらいになりますが、水疱の大きさはさまざまです。

水疱は強いかゆみがあるのが特徴です。

また、水疱の膜が薄いので衣服でこすれたり、つめで引っかいたりするとすぐに破れます。

水疱の中には感染力の強い毒素が含まれた液が入っているので、水疱が破れてなかの液が飛び散ると、ほかの部位にもあっという間に広がっていきます。

水疱が破れたあとは赤くただれてかさぶたになりますが、しばらくすると乾いてきれいに取れていきます。

『治療方法と注意』

伝染性が強いので入浴やプール、おなじタオルの使用は避けるようにしましょう。

とびひのような水ぶくれを見つけたら、ほかの子にうつらない様に患部をガーゼで覆って小児科か皮膚科に受診します。

治療は患部を消毒して水疱の中身を出した後、抗菌薬入りの軟膏を塗り、ガーゼで保護します。

ひどいかゆみを伴う場合は、抗ヒスタミン薬などが処方されることもあります。

水疱のあとが乾いてきれいになるまでは入浴をやめ、シャワーにします。プールもやめましょう。

タオルは家族とは別にします。

いつも皮膚を清潔にし、つめも短く清潔にしておくことが予防になります。

もし、虫刺されや湿疹が出来た場合は、かきむしったりしないよう注意しましょう。

じんましん

『じんましんとは?』

境界線ははっきりした赤い、ときには白い皮膚の盛り上がりが突然現れます。

大きさもさまざまで、虫刺され程度のものから手のひらくらいのものまであり、盛り上がった部位がくっついて広がることもあります。

全身どこにでもでき、かゆみが強いのが特徴です。

1歳前の乳児よりも、2~3歳児に良く見られます。

食べ物、薬、細菌・ウイルス感染、虫刺されなどによるアレルギーの一種と考えられますが、原因の特定は難しいとされています。

普段は問題がないのに、体調を崩しているときに特定のものを食べると発症することも。

食後30~1時間で症状が出たときは、食事内容に原因があると考えられます。

ほかに、ストレスによるものや急激な温度差による寒冷じんましん、日光に当てるとできる日光じんましんなどもあります。

これらの症状は通常数時間で出たり消えたりを繰り返しますが、症状が強く、唇や口に出たときは要注意。

気道やのどの粘膜が腫れて呼吸困難を起こすこともあります。

『治療方法と注意』

応急処置は冷やしたタオルでかゆみを和らげます。

原因となっているアレルゲンがわかれば、それを避けるのが一番です。

ただし、素人判断でアレルゲンを決め付けてしまうのは危険。食品に原因があると勝手に判断して、いたずらに食事を制限してしまうと、成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

アレルゲンを特定するためプリックテストという検査を行うこともできるので、必ず受診し、医師と相談しながら治療にあたりましょう。

かゆみは冷やすと和らぐので、応急処置として冷たくしたタオルを患部に当ててください。

診察時には症状が治まっていることが多いのですが、症状が出ていれば抗スタミン薬の「レスタミンコーワ軟膏」やステロイド薬入り軟膏などのかゆみを鎮める薬が処方されます。

じんましんを繰り返し起こすときは、長期にわたって抗アレルギー薬を服用する場合もあります。

乳児湿疹(にゅうじしっしん)

『乳児湿疹とは?』

赤ちゃんの顔や体に出る赤い湿疹を総称して乳児湿疹と呼びます。

食べこぼしの汚れや汗などが原因で赤くカサカサになり、かゆみを伴うことがあるのが特徴。

なかでも代表的なのが乳児脂漏性湿疹。

乳児脂漏性湿疹は、だいたい生後2週間から1歳くらいまでの間に起こる湿疹で、多くの赤ちゃんが経験する皮膚の病気です。

季節に関係なく皮膚線の多い頬や口のまわり、あご、額、頭を中心に赤いポツポツがでたり、カサカサしたり、ときには少しジュクジュクすることもあります。

また、髪の毛の生え際や眉毛などに黄色いふけや脂っぽいかさぶたのようなものがつくことがあります。

このかさぶたが見られる状態になると乳児脂漏性湿疹と呼びます。

この湿り気を帯びてべたべたした皮膚のかたまりを放っておくと、いやなにおいがし始め、かさぶたの部分が赤くなり、かさぶたの下に赤い湿疹が出たりかゆみを伴うことも。

このかさぶたを放置しておくと厚くなって洗っても落ちにくくなるため、こまめにケアをしてあげる必要があります。

特に髪の毛の生え際は皮脂が多いうえ、不潔になりやすいために症状が出やすい部位ですが、おなじ症状がわきのしたやおへそのまわり、股の内側に見られることもまれにあります。こまめにチェックするようにしましょう。

大人も赤ちゃんも皮膚の毛根の辺りに皮脂腺があり、皮膚を外部からの刺激や細菌から守るためにここから皮脂という脂肪を分泌しています。

黄色いふけや脂っぽいかさぶたのようなものは、この皮膚の上に分泌された皮脂が固まったものなのです。

同じように大人も皮脂腺があるのに、赤ちゃんだけにこのような脂漏性湿疹が出てくるのには訳があります。

生まれたばかりの赤ちゃんは、ママのおなかの中にいたときもらったホルモンの影響により、皮膚の分泌が活発になるため皮膚のトラブルが起こりやすくなるのです。

とくに髪の毛の生え際やおでこは皮脂腺が良く発達しているため、症状が悪化しやすい傾向にあります。

非常にまれですが、そのほかの原因として、ビタミンB群の代謝異常や、皮膚に常在しているマラセチア菌というカビの一種が増えて起こることもあります。

乳児湿疹も乳児脂漏性湿疹も汗腺が出来上がる一ヶ月ごろから見られます。

ほとんどの場合1~2ヶ月ほどで自然に治ることが多いのですが、繰り返し症状が出たり、なかなか治癒しない場合もあります。

6ヶ月頃になれば症状もなくなり自然に治ることがほとんどです。

ただ、アトピー性皮膚炎に移行することもあるので、長引くような場合には市販の薬を使う前に病院で診察を受けましょう。

『治療方法と注意』

汗や汚れをこまめに拭き、1日1回は刺激のない石鹸で洗います。

頭や顔についている皮膚や汚れは、入浴時に石鹸を使ってきれいに洗えば落ちます。

石鹸を良く泡立てて洗ったあと、ていねいに洗い流しておくことが基本的な予防と治療です。

乳児湿疹の治療にはステロイド薬を含まない『アンダーム軟膏』などが処方され、乳児脂漏性湿疹の場合は、ステロイド薬入り軟膏や『亜鉛華軟膏』などが処方されることが多いようです。

乳児脂漏性湿疹は、汗をかいたり汚れがついたらこまめに吹き、清潔にしておくことが必要です。

食事の際にミルクや食べこぼし、よだれなどが皮膚についたらゴシゴシこすらず、皮膚を傷つけないようにガーゼでやさしく、汚れを押すように拭いてあげることです。

食事の前に口のまわりに『白色ワセリン』を薄く塗ると肌を保護する効果があります。食後はぬるま湯で絞ったガーゼでやさしく拭き、保湿薬を塗っておくと良いでしょう。

また、1日1回は入浴時に刺激のない石鹸を使ってきれいに洗います。

ふけのようなものは、ていねいに洗い流すだけできれいになります。かさぶた部分は、ベビーオイルやオリーブオイルをたっぷり浸したコットンをあててふやかします。

時間を置くとはがれやすくなるので、入浴前30分間は出来ればそのままにしておくといいでしょう。

かさぶたを十分にふやかしたら、シャンプーや石鹸できれいに洗います。泡が残らないように洗い流したら、よくふき取って処方された外用薬を塗りましょう。

入浴しても厚いかさぶたが頑固にこびりついている場合は、『白色ワセリン』や『亜鉛華軟膏』をリント布に厚めにのばしてかさぶた部分にはり、1日そのままにしておきましょう。

軟膏でかさぶたがやわらかくなり、浮き上がってくるので、ベビーオイルやオリーブオイルでやさしく拭けば無理なく剥がすことが出来ます。そのあとは、石鹸でよく洗いましょう。

ふやかして洗ってもなかなかかさぶたがある場合は、無理をせず、自然に取れるのを待ちましょう。

眉毛のかさぶたは、赤ちゃんがリント布を剥がしてしまうことがあるため、ベビーオイルやオリーブオイルで拭いた後、『白色ワセリン』や『亜鉛華軟膏』を塗っておくだけにしておきましょう。

赤ちゃんは新陳代謝が盛んなので、皮膚が汚れやすいものです。

体は良く洗えても大泉門(頭頂部)のあたりを怖がってよく洗わずにいたために症状が悪化する赤ちゃんが多く見られます。

大泉門のあたりも普通に洗って大丈夫です。

怖がらずにきれいに洗ってあげましょう。

入浴の際、かさぶた部分に多少力を入れて洗ってもかまいませんが、つめを立てたり、無理に剥がすのは禁物。皮膚を傷つけてしまう危険性があります。


また赤ちゃんが自分のつめで痒くなったかさぶたのまわりをひっかいてしまうことがあります。

つめは深爪にならない程度に、指の先端からやや内側になるくらいを目安にこまめにきっておきます。

症状がひどいと完治までに時間がかかりますが、毎日の入浴や外用剤などでていねいに根気よくケアすれば、5~6ヶ月で治ります。

初期の湿疹なら家庭でのケアでよくなりますが、かさぶたがこびりついてひどくなったり、かゆみがある、症状が良くわからない場合は、小児科や皮膚科を受診してください。

水いぼ

『水いぼとは?』

伝染性軟属腫ウイルスの感染により、直径1~3mmくらいの水を含んで真ん中がへこんだ白または透明ないぼが、主に胴やひじ、ひざの裏にできます。

6歳くらいまでの子にできやすく、痛みやかゆみは伴いません。

皮膚が乾燥していると出やすく、伝染性が非常に強いので、つぶすとほかの皮膚について、だんだんと数が増えていきます。

引っかいてしまうと、ほかの子にウイルスが飛んで伝染することがあるほか、プールや水遊びでも伝染することがありますので、注意する必要があります。

発症した初期の段階で、受診することをお勧めします。

免疫ができれば自然と治りますが、この免疫ができるには数ヶ月から1年くらいかかります。

皮膚カンジダ症(ひふかんじだしょう)

『皮膚カンジダ症とは?』

カンジダ菌というカビの一種に感染して、皮膚に湿疹が出ます。

カンジダ菌とは、皮膚の表面や口の中、胃腸などに常に存在する菌で、健康な赤ちゃんは病気になりません。

なんらかの原因で体の皮膚の抵抗力が落ちたり、抗菌薬を飲むことによって体の中のいい菌が失われたりすると、カンジダ菌は増殖します。

おむつかぶれと間違えやすいですが、皮膚カンジダ症の場合、おむつがあたらない部分、くびれやしわの中にまで湿疹が広がります。

よく分からないときは、早めの受診を。

おむつかぶれと間違って、おむつかぶれ用の薬(ステロイド薬入り)を塗ると、病状は悪化するので勝手な判断は禁物です。

逆に、おむつかぶれに皮膚カンジダ症用の抗菌薬入りの軟膏を塗ると、これも悪化しますのでご注意を。

皮膚カンジダ症は、感染すると湿疹ができて薄皮が白くむけたり、小さい水疱や膿を持った膿疱が混じって赤くただれたりします。

前述の通り、勝手な自己判断で薬を塗らず、きちんと受診することをお勧めします。

気管支炎(きかんしえん)

『気管支炎とは?』

その名の通り、気管支に炎症が起きる病気で、大きく次の3種類に分けられます。

急性気管支炎(きゅうせいきかんしえん)

ウイルスや細菌が気管支の粘膜について、炎症を引き起こす病気で、風邪症候群に続いて発症することが多く、高熱を伴いせきをします。

症状が重くなると、息をするのを苦しがり、せきをしたときに吐いたりすることも。

急性細気管支炎(きゅうせいさいきかんしえん)

気管支の一番奥にあたる、細気管支という部分に炎症が起こる病気。

多くの場合は風邪症候群に続いて発症し、ヒューヒュー、ゼーゼーと音がする気管支喘息(きかんしぜんそく)のような息づかいとなり、症状が悪化すると呼吸困難や唇が紫色になるチアノーゼ、肋骨と肋骨の間はへこむ陥没呼吸をするようなこともあります。

ぜんそく様気管支炎
 
境界線ははっきりした赤い、ときには白い皮膚の盛り上がりが突然現れます。

大きさもさまざまで、虫刺され程度のものから手のひらくらいのものまであり、盛り上がった部位がくっついて広がることもあります。

全身どこにでもでき、かゆみが強いのが特徴です。1歳前の乳児よりも、2~3歳児に良く見られます。

食べ物、薬、細菌・ウイルス感染、虫刺されなどによるアレルギーの一種と考えられますが、原因の特定は難しいとされています。

普段は問題がないのに、体調を崩しているときに特定のものを食べると発症することも。食後30~1時間で症状が出たときは、食事内容に原因があると考えられます。

ほかに、ストレスによるものや急激な温度差による寒冷じんましん、日光に当てるとできる日光じんましんなどもあります。

これらの症状は通常数時間で出たり消えたりを繰り返しますが、症状が強く、唇や口に出たときは要注意。

気道やのどの粘膜が腫れて呼吸困難を起こすこともあります。

肺炎(はいえん)

『肺炎とは?』

細菌やウイルスなどの感染によって起こる病気で、風邪症候群や気管支炎、はしかなどをこじらせ、肺の中まで炎症が広がった状態です。

悪化すると呼吸困難を起こして入院することも。

赤ちゃんや幼児に多い肺炎として、細菌性肺炎、ウイルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎があります。

細菌性肺炎

肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、溶連菌などが原因で起こり、ここで挙げる肺炎の中では重症になりやすい肺炎です。

高熱が続いて、せきがひどく、症状が悪化すると呼吸困難になります。

あえぐような呼吸をしてぐったりしたり、呼びかけても反応がない場合などは、すぐに受診してください。

細菌性肺炎は、急激に症状が進むことが多く、呼吸困難やチアノーゼなどを引き起こす恐れもあります。

多くのケースは1~3週間程度の入院を要し、原因となった病原菌にあった、適切な抗菌薬の投与が必要。

呼吸困難で水分補給が十分でない場合は、点滴を使用します。

症状がよくなっても完全に細菌を退治するには、根気よく抗菌薬の投与を続ける必要があります。

ウイルス性肺炎

肺炎の中で、最も頻度が高いのがウイルス性肺炎です。インフルエンザウイルスやアデノウイルスが原因で起こります。

細菌性肺炎に比べると症状は軽く、熱もそれほど高くはならず、早く下がる傾向があります。

赤ちゃんが比較的元気で、水分補給も十分可能なら通院で治療することが可能です。

家庭では安静をしっかり守り、保温・保湿に注意して、十分な水分補給を心がけましょう。

食事は消化がよく、栄養価の高いものを与えましょう。

マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマという、細菌とウイルスの中間くらいの大きさの微生物が原因で起こる肺炎。

せきが激しく、38~39度くらいの熱が1週間ほど続きます。

熱が下がっても、せきはなかなか治まらないこともよくあります。

入院することもありますが、症状が軽い場合は通院でも治療で済むこともよくある肺炎。

家庭では、熱がある場合は安静と保温・保湿を心がけ、せきが楽になるよう、上体を高くして寝かせましょう。

十分な水分補給に心がけ、食事は消化がよく栄養価の高いものを与えましょう。

クラミジア肺炎

クラミジアという微生物が原因で起こる、赤ちゃん特有の肺炎がクラミジア肺炎。熱がそれほど高くならないものの、せきのためにおっぱいが飲めなくなったり、ひどい目やにが出ることもあります。

生後1ヶ月未満に発症しやすい肺炎。

入院することもありますが、症状が軽い場合は通院でも治療で済むこともよくある肺炎。

家庭では、熱がある場合は安静と保温・保湿を心がけ、せきが楽になるよう、上体を高くして寝かせましょう。

十分な水分補給に心がけ、食事は消化がよく栄養価の高いものを与えましょう。

クループ

『クループとは?』

ウイルスや細菌に感染してのどの奥の口頭に炎症が起こり、空気の通り道をふさぐために起こります。

犬の遠吠えのような、ケーンケーンというような甲高い特有のせきが特徴的な症状です。

風邪症候群の症状から始まり、重症になると、陥没呼吸を起こしたり、呼吸困難からチアノーゼを起こすこともあります。

呼吸困難がひどい場合は入院が必要です。

症状の進み方が早く、急に悪化することもあるので、特有の甲高いせきが出たらすぐに受診してください。

外の冷たい空気に接すると、症状が治まることもあります。家庭では、加湿器などを使用して空気の乾燥を防ぎます。

アトピー性皮膚炎(アトピーせいひふえん)

『アトピー性皮膚炎とは?』

慢性的に繰り返すかゆみの強い湿疹で年齢によってできやすい部位や症状が変化するのが特徴です。

アトピー素因を持った人に、環境因子が複雑に加わって発症する病気といわれますが、発症のメカニズムはまだよくわかっていません。

しかし、乾燥や摩擦による皮膚のバリア機能の低下が1つの原因になっています。両親やその家族にアレルギー体質の人がいると子供にも出やすいです。

『乳幼児のアトピー性皮膚炎の特徴』

①生後すぐ症状がでることはまれで、2~3ヶ月ごろから赤い湿疹が出始めます。

②おでこや目のまわり、頬、耳たぶの付け根など、顔を中心に赤く湿った湿疹が見られます。背中やおなか、手足、また、わきの下にもみられることがあります。

③症状が重くなると、ふけが出たり、ジュクジュクしたかさぶたがでてきます。

④湿疹が体のほぼ左右対称の位置に出ます。

⑤症状が2ヶ月以上続きます。

⑥1歳を過ぎると、湿疹部分が次第に黒っぽくなり、乾燥してカサカサになることが多いようです。皮膚が厚くなり触るとざらざらした感じになります。できやすい部位も首の周りやひじやひざの内側などに移っていきます。

⑦耳やぶのしたが切れる、耳の後ろがジュクジュクする耳切れの症状がでます。

アレルギーを起こす物質(アレルゲン)は、ハウスダスト、ダニ、動物の毛、皮膚表面にいるカビ(カンジダ菌など)などで、食べ物は、鶏卵、牛乳、小麦、魚などさまざまです。

また、皮膚の細菌(ブドウ球菌)が症状の増悪因子となっています。

赤ちゃんは強いかゆみのために、体や顔を布団などにこすりつけたり、手で引っかいたりします。

つめは短く切っておきましょう。

気管支喘息(きかんしぜんそく)

『気管支喘息とは?』

アレルギーやウイルス、細菌の感染によって、発作的に気道が収縮し、空気の通りが悪くなる病気です。

気管支が狭くなるため、息をするとゼーゼーとかヒューヒューとか音がします。

軽症の場合は咳き込むだけですが、重くなると激しく咳き込んで呼吸が困難になり、場合によっては窒息死や心不全に至ることもあります。

ハウスダストや動物の毛、たばこの煙を吸い込んだことなどによって、誘発されます。

喘息による発作は、春先や初秋など季節の変わり目で、気温の差が激しい夜や明け方にかけて多く起こる傾向があります。

咳き込むだけの軽い症状から、病状が進行すると肩を上下させて苦しそうに息をし、さらに進行すると寝ていられずに座って呼吸するようになります。

『治療方法と注意』

気管支拡張薬の内服や吸入、場合によっては点滴による治療を実施します。

アレルギーを引き起こす物質、アレルゲンを日常の生活から排除することが大切です。

発作が起きたら、服を緩めて上体を起こし、コップ1杯の水を飲ませます。

発作が治まらない場合は、夜間でも受診しましょう。

アレルギー性鼻炎(アレルギーせいびえん)

『アレルギー性鼻炎とは?』

くしゃみが止まらなくなったり、水のような鼻水が出て、鼻が詰まる、こんな症状が続くのがアレルギー性鼻炎です。

一年中、症状が見られる場合が多いのですが、季節の変わり目などの気温の差が大きい時期に、症状が悪化することがあります。

動物の毛やハウスダスト、ダニ、花粉、カビなどが原因となり、鼻が詰まっているため口で息を吸い、熟睡の妨げとなります。

食物アレルギー(しょくもつアレルギー)

『食物アレルギーとは?』

じんましんが出たり、嘔吐や下痢、場合によっては鼻炎や結膜炎、ゼーゼーと音をさせて呼吸したりするなどの症状がでます。

食物に含まれるタンパク質などがアレルゲンとなり、食後まもなく症状が現れるのがほとんどですが、かなり時間がたってから症状がでることもあります。

赤ちゃんによって個人差がありますが、比較的アレルギー反応を起こしやすい食品として、卵、牛乳、魚などの動物性食品のほか、小麦やそばなどの食物性食品が挙げられます。

これらは、比較的アレルギー反応を起こしやすいのであって、実際にはほとんどの食品にアレルギー反応を起こす可能性があります。

専門家でもアレルゲンを特定することは難しいため、赤ちゃんが食べたものや使用した調味料などを日記などでメモを残しておくと、受診した際のアレルゲン特定に参考となります。

成長とともに症状が軽くなることが多い病気で、厳しい食事制限による栄養障害を避けるためにも、独自に判断せず、病院での検査結果や医師の指導に基づいて、献立を決めることが大切です。

小児ストロフルス(しょうにストロフルス)

『小児ストロフルスとは?』

虫刺されに対する免疫が不十分な赤ちゃんが、蚊やノミなどの虫に刺されて、体の中の抗体が過敏に反応して発疹やかゆみといった症状が現れる病気です。

蚊などの虫が多くなる春から夏にかけて発症しやすく、かゆみを伴い、赤いブツブツした丘疹が腕や脚に出て、場合によっては丘疹に水疱が混じっていることもあります。

かゆみが激しく、引っかくために出血してかさぶたになったり、とびひのようになったりします。

虫刺されが懸念される、公園などへ出かけるときは虫除けスプレーを使用したり、腕や脚を露出させないような服装をさせることが、この病気の予防策となります。

もし刺されたら、石鹸でよく洗い、ブツブツの部分は清潔にすることが大事です。

ミルクプロテインアレルギー

『ミルクプロテインアレルギーとは?』

腸の機能が未熟な新生児~乳児に起きやすい食物アレルギーの一種で、鶏卵アレルギーと並んで発症頻度が高く、水溶性の下痢や嘔吐、じんましん、腹痛、血便、湿疹などの症状が現れます。

名前のとおり、粉ミルクや牛乳が原因となり、摂取してからだいたい9時間以内に症状が現れます。

下痢が2週間以上も続き、脱水症状を起こす場合や、体重の減少を伴う場合、さらに症状が悪化すると呼吸困難や血圧低下などを引き起こし、命に関わる危険もあります。

『治療方法と注意』

体重減少を伴う重症の場合は、点滴をおこなうこともあります。

症状が現れたら、アレルゲンとなる粉ミルクや乳製品の摂取は避け、アレルギー用の粉ミルクを飲ませるのが対策といえますが、医師に相談の上、使用することをお勧めします。

風邪症候群(かぜしょうこうぐん)

『風邪症候群とは?』

原因の多くはウイルス感染です。気道は、鼻腔、咽頭、口頭の上気道に分かれますが、このうちウイルスの感染によって炎症を起こすのが風邪感染症候群です。

主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、せき、のどの痛み、発熱などです。ウイルスがついた部位によって症状の出方に違いがあり、花の粘膜につけば鼻水や鼻づまりなどの症状が出ますし、のどにつけばせきやのどの痛みが強く出てきます。腹痛や下痢、おなかや手、足に発疹が出たりすることもあります。

また、中耳炎を引き起こす場合もあります。

6ヶ月くらいまでの赤ちゃんはママから免疫をもらっているので風邪を引いてもあまり高い熱を出しません。

37度台くらいまで治るでしょう。6ヶ月を過ぎると免疫がなくなり始め、それ以前に比べて症状が重くなります。

風邪ウイルスの種類は何百種類もあるといわれていて、風邪を引いて1つのウイルスに対する免疫ができても、また別のウイルスに感染すれば、繰り返し風邪を引きます。

乳幼児にとって、風症候群はもっともポピュラーな病気で風邪にかかりながら抵抗力をつけていくということになります。

症状が軽く、赤ちゃんの機嫌が良く食欲もある場合は2~3日様子をみても構いません。

しかし、38度以上の熱があり、せきや鼻水などの症状がひどく下痢をしたり、ぐったりしているときは早めに受診してください。

熱が高くなくても顔色が悪く、不機嫌で食欲がない場合も、やはり受診しましょう。

『治療方法と注意』

治療はウイルスに直接働きかけて症状を抑えるのではなく、対症療法で症状を和らげます。

熱や痛みには解熱鎮痛薬、せきやたんにはせき止めやたんを出しやすくする薬、鼻づまりには抗ヒスタミン薬などが使われます。

合併症を防ぐために、抗菌薬が使われることもあります。

風邪を引いてママが一番心配するのは熱です。

熱は病原体の力を弱めるとともに、体の免疫力を高める効果があります。

風邪では自分の出す熱で脳に影響が出るということはまずありません。

あわてて解熱薬を使う前に、いくつかの条件を考慮したうえで判断してください。

38.5度以上あり、前の解熱葯使用から8時間以上たっている時に使いましょう。小児では副作用が少ないアセトアミノフェンが良く使われます。

解熱薬を処方されたら医師に使用法を十分に確認しておくことが大切です。

嘔吐や下痢がある場合は、消化がいいおかゆやうどんなどを食べさせるといいでしょう。

柑橘類の飲み物は、下痢を悪化させるので避けましょう。それ以外の食事なら、脂っこいものを避ければ、好みの食事で大丈夫です。

熱があるときは、脱水症状にならないようにし、湯冷まし、麦茶、ベビー用イオン飲料などをこまめにのませます。

入浴は、熱がある程度下がれば軽くシャワーしてあげましょう。ただ、体力が落ちていますから、短時間でサッと済ませて。

熱があるときは汗をかきやすいので蒸しタオルで体を拭いてあげるとさっぱりします。

おたふくかぜ

『おたふくかぜとは?』

ムンプスウイルスの飛沫感染によってうつり、潜伏期間は16~18日です。

耳の下の耳下腺という唾液腺が炎症を起こして腫れ、痛みを伴う病気です。

耳下腺の腫れは両側だったり、片側だったりします。

同時に腫れることもあれば、はじめに片側が腫れて2~3日してから反対側が腫れることもあります。

また、耳下腺だけでなくあごの下の顎下線が腫れることもあります。

熱は38度前後でそれほど高くなりませんし、全くでない場合もあります。

発病してから7~9日はうつる可能性があるので注意が必要です。

唾液腺から唾液を出す管が腫れるので唾液がでると痛くなります。

あまりかまなくてもいいものを与えましょう。熱は2~3日で引き、4日~約1週間で腫れもひいてきます。

『治療方法と注意』

安静にして、自然に治るのを待ちます。

食べ物を噛んだり、唾液が分泌されると痛むので、柑橘類などの酸っぱいものは避け、のどごしのいいものを与え、水分補給もしっかり行います。

腫れた頬の痛みを和らげるには、ぬれたタオルで冷やします。

逆に温めたほうが気持ちがいいのであれば、温湿布などをしてあげましょう。

まれに、耳下腺が腫れて3~10日後に激しい頭痛や嘔吐などの症状がでる無菌性髄膜炎や、難聴や睾丸が腫れて痛む睾丸炎などの合併症を起こすことが。

大人の男性が睾丸炎になると、まれに子供ができなくなる場合もあるので注意が必要です。

2歳から9歳ごろにかかることが多く、一度かかれば免疫がつきますが、後に耳下腺が腫れることがあります。

これはウイルスで起こる場合が多く、症状も軽くすみます。

母乳を与えているママがおたふく風邪とわかったときは、診断がつく前の潜伏期間に赤ちゃんに感染している可能性があります。

赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。

はしか

『はしかとは?』

感染力が強く、潜伏期間は10~12日。

38度前後の熱から、せき、くしゃみ、鼻水などの風邪症状や、口の中やのどが赤くなる、目やにや充血といった症状も加わり徐々に悪化。

3~4日後にはいったん熱は下がりますが、すぐに上昇します。

この頃口の中のほおの内側に小さな白いブツブツが数個~数十個見られます。

これはコブリック斑といい、はしか特有の症状で診断の重要な手がかりとなります。

この後すぐ後に顔や体へと発疹が広がります。

2度目の発熱後、1週間ほどで発疹が赤から赤褐色に変わり、色素沈着を残すことはあります。

その頃には熱も下がり、急速に回復に向かいます。

『治療方法と注意』 

特効薬はないので、安静にして症状を軽くする薬で体力の消耗を防ぎます。

肺炎、気管支炎、脳炎などの合併症に注意してください。

発疹が出て1週間を過ぎても熱が下がらない、せきがひどい、全身状態が悪いときは必ず受診を。

はしかはかかったひとの約1000人に一人は死亡する可能性がある恐ろしい病気です。

唯一の対抗手段は予防接種なので、1歳を過ぎたらすぐに受けましょう。

風疹(ふうしん)

『風疹とは?』

風疹ウイルスの飛沫感染によって起こるかるいはしかのような病気で、発疹が三日ほどで消えることから三日ばしかと呼ばれています。

潜伏期間は2~3週間。回復期に合併症の脳炎を起こすこともあるため、軽視は禁物。

せきや鼻水などの風邪のような症状に始まり、顔や耳の後ろに小さな赤い発疹が出て全身に広がります。

はしかの発疹よりまばらで小さく、色も薄いです。発疹同士がくっついて大きくなったりすることはなく、色素沈着もありませんが、のどや目が赤くなることがあります。

発疹が出る少し前から耳の後ろや首のリンパ節が腫れてきます。

熱は37~38度くらいでそれほど高くはなく、出ない場合もあります。

耳の後ろやリンパ節の晴れは3週間以上続くことがありますが、熱やせき、発疹などは3~4日で治ります。

発疹が出る数日前から発疹が出てから5日くらいまでは、人にうつる可能性があります。

とくに妊婦に感染すると胎児に影響が出る可能性があるので注意が必要です。

乳幼児の場合は比較的症状がかるい病気ですが、小学校高学年から大人がかかると高熱が続いたり、発疹が驚くほどたくさん出ることがあります。

『治療方法と注意』

熱と発疹が出たら、すぐ受診を。

軽症のときは問題ありませんが、溶連菌感染症に似ていることもあり、抗体検査をすることもあります。

高熱が続くようなら入院することもありますが、たいていは自然に治ります。

熱があるときは、消化がよく口当たりのいいものを与え、水分補給を心がけて脱水症状を防ぎます。

元気であれば寝ている必要はありません。

普段どおりにすごして大丈夫です。

ただしほかの人に移す恐れがあるので、発疹が消え、医師の許可が出るまでは、家の中ですごしましょう。
 
また、この病気で心配なのは、妊婦が妊娠初期に感染するとおなかの赤ちゃんにも感染して、白内障、心臓病、難聴などの障害を持って生まれる可能性が出てくることです。

子供が1歳を過ぎたら必ず予防接種を受けさせましょう。

水疱瘡(みずぼうそう)

『水疱瘡とは?』

水痘帯状疱疹ウイルスの感染によって起こり、潜伏期間は2~3週間です。

37~38度ほどの熱と同時に、頭や顔に虫刺されのようなかゆみを伴う発疹が現れ半日から2日ほどで全身に広がります。

発疹は口の中やまぶた、陰部などの粘膜にもできます。

やがて小豆大の水痘に変わり、さらに2~3日後には乾いてしぼみ、黒いかさぶたになってはがれ落ちます。

全部が黒いかさぶたになって乾いたら治ります。

発疹ができてから治るまでの期間はだいたい10日前後です。

『治療方法と注意』

水とかが出たときや破れるとき、ひどくかゆがります。

かゆみを抑えたり発疹をかきこわして化膿したときは、抗ヒスタミン薬や抗菌薬の内服薬や軟膏などが処方されることがあります。

水疱をかきこわすと跡が残りやすいので、つめを短く切り、清潔にしましょう。

熱は1~2日出ることがありますが、解熱薬は使用せず様子を見てください。

水痘が1つか2つ程度の受診は早すぎて診断がつかないこともありますが、まだ症状が出るかでないかの早い時期にアシクロビルという抗ウイルス薬をタイミングよく服用させると、発病しても軽くてすみます。

インフルエンザ

『インフルエンザとは?』

インフルエンザウイルスに感染することによって起こり、かなりの勢いで感染が広がる病気です。

感染者のくしゃみやせきによって飛び散ったウイルスが鼻やのど、気管支などに入りこんで炎症をおこします。

潜伏期間は1~3日。

ウイルスの種類によって特徴的な症状が異なりますが、寒気を伴う高い熱を出す場合が多く、せき、のどの痛み、鼻水、ずつ、筋肉や関節の痛み、時には吐き気、下痢、腹痛などの消化器系の症状を引き起こします。

発熱は1週間近く続きます。

風邪の症状に比較的にていますが、自己判断で風邪薬を飲ませると症状が悪化する場合があるので医師の診察を受けましょう。

まれに月齢の低い赤ちゃんがかかると細気管支炎を起こすことがあります。

もう少し大きい乳児や幼児でも症状が長引くと急性気管支炎や肺炎、中耳炎などの合併症になることもあります。

ここ数年話題となっているインフルエンザ脳炎や脳症などの合併は重い後遺症を残すことがあります。

『治療方法と注意』

インフルエンザが流行しているときは早めに受診を。

3~4日たっても熱が下がらず、ほかの症状がひどくなったときは再び受診しましょう。

すぐに受診できない場合、以前に処方された解熱薬を使うママもいますが、アセトアミノフェン以外は使わないほうがいいでしょう。

また、体重によって薬の量が違うので、上のお子さんに処方された薬は飲ませないでください。

インフルエンザにはA型、B型、C型のウイルスがあり、最近はインフルエンザの型を調べるため、鼻水を綿棒でぬぐって検査する方法がとられるようになりました。

処方された薬を飲み、安静にして保温や保湿に注意しましょう。

食欲がなければ無理に食べさせる必要がありません。

吐いたり、下痢の場合は脱水症状を起こす心配があるので水分補給は欠かさずに。

プール熱

『プール熱とは?』

夏風邪の一種で、感染者の飛沫やおなじタオルを使うことなどによって感染します。

潜伏期間は5~7日。

39~40度の高い熱が出て、のどが腫れて痛む風邪に似た症状が現れます。

耳の前やあごの下のリンパ節も腫れ、目の充血、なみだ目、目やにがでたりする結膜炎の症状を伴い、下痢や嘔吐の症状が見られることも。

熱は3~4日続き、そのほかの症状は約1週間で治ります。

『治療方法と注意』

対症療法が中心です。

安静を心がけ、つらそうな場合は解熱薬を飲ませたり水まくらなどで冷やしてあげるといいでしょう。

目の症状には点眼薬が使われることのあります。

食事はのどごしがよく消化がいいものを与え、水分をしっかり補給します。

突発性発疹(とっぱつせいはっしん)

『突発性発疹とは?』

ヒトヘルペスウイルス6型の感染によって起こる病気です。(7型でも類似の症状をきたすことが知られています。)

潜伏期間は7~14日。

生後4ヶ月から1歳くらいまでの赤ちゃんに多く、はじめて「高熱が出た」と、ママやパパをあわてさせることが多い病気です。

突然、38~39度の高熱が3~4日続きます。

でも、熱のわりには比較的機嫌が良く、食欲もそれほど落ちないことが多いようです。

軽い下痢をしたり、せきなどの症状を併発することもあります。

熱が下がる頃からあせもに似た赤くてこまかい発疹が胸やおなかに出て、やがて全身に広がります。

手や足にはあまり出ません。

発疹の出ている時期に、不機嫌になったりかゆがる子もいるようです。

2~3日すると発疹の色が薄くなり、やがて消えます。

ほかの赤ちゃんにうつることはほとんどありません。

とくに心配をする病気ではありませんが、高熱による熱性けいれんのきっかけになったり、まれに、脳炎、髄膜炎などの合併症を起こすことがあるので経過観察が必要です。

受診は必要ですが、熱があっても機嫌が良く、水分も十分に取れているようなら、解熱薬を使わなくても自然に治ってしまうことも良くあります。

熱が出ず、発疹だけが出る場合もありますが、いずれにせよ症状が出始めたら必ず病院にいきましょう。

家では安静にさせ、水分を十分取らせることです。

『治療方法と注意』

熱のため、いつもよりミルクの飲みが悪くなったり、離乳食が進まなかったりすることが良くあります。

その場合は湯冷ましや薄めた麦茶、ベビー用イオン飲料などを与えて水分を十分に補給し、離乳食はうどんなどのどごしのいいものにします。

軽い下痢があっても、機嫌が悪くなければ普段の飲み物や食事を与えてもかまいません。

4~5日たっても熱が下がらない場合は再度受診しましょう。市販の解熱薬を乱用することは避けてください。

りんご病

『りんご病とは?』

ヒトパルボウイルスB19の感染によって起こり、7~14日の潜伏期間のあと発症します。

2歳未満でかかることはほとんどなく、主に幼児から小学校の低学年に多く見られます。

また、両側の頬がまるで真っ赤なりんごのようになります。

顔に続いて腕や太もも、おしりなどにも発疹ができます。

体にできる発疹は、はじめはこまかく、そのうちに広がってほかの発疹とくっつきだし、レース状の網目模様になって広がります。

かゆみを感じることもありますが、それほど強くありません。

妊婦が感染すると、流産の原因となることがあるので注意が必要です。

潜伏期間が長いので、発疹が出てきたときはすでに感染力がありません。

ほおの赤みも体の発疹も7~10日くらいで自然に治っていきます。

また、合併症が出ることもほとんどありませんから、特別な治療をする必要はないでしょう。

安静にして、皮膚の清潔を保つように心がけましょう。

『治療方法と注意』

石鹸で強くこすったり、入浴して体を温めたりすると、発疹がひどくなったり、消えかかっていた発疹がぶり返すこともあるので注意が必要です。

浴槽に入ることは控え、シャワーでサッと洗い流す程度にしておきましょう。

かゆみが強いときは、かゆみどめの軟膏などを処方してもらってください。発疹以外に症状がなく、発熱などもなく元気なら普通に生活していても大丈夫です。

百日ぜき(ひゃくにちぜき)

『百日ぜきとは?』

百日せき菌の飛沫感染で起ります。

1956年から百日せきワクチンの接種がはじまって以来、患者数は減少してきています。

当時は菌体の入ったワクチンでしたが、現在では副反応の少ない新型の精製ワクチンを使っています。

百日せきは普通のカゼのような症状からはじまります。

続いてせきがひどくなり、顔を真っ赤にして連続的にせき込むようになります。

せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。

熱は出ません。

乳幼児では咳で呼吸ができず、チアノ-ゼやけいれんがおきることがあります。

肺炎や脳症などの重い合併症をおこします。乳児では命を落とすこともあります。

1970年代後半に予防接種率が低下した際、百日せき患者が多数出て、113名の死者を出しました。

このようなことを繰り返さないためにもぜひ予防接種を受けましょう。

溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)

『溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)とは?』

溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)は、ヒトパルボウイルスB19の感染によって起こり、7~14日の潜伏期間のあと発症します。

2歳未満でかかることはほとんどなく、主に幼児から小学校の低学年に多く見られます。

また、両側の頬がまるで真っ赤なりんごのようになります。

顔に続いて腕や太もも、おしりなどにも発疹ができます。

体にできる発疹は、はじめはこまかく、そのうちに広がってほかの発疹とくっつきだし、レース状の網目模様になって広がります。

かゆみを感じることもありますが、それほど強くありません。

妊婦が感染すると、流産の原因となることがあるので注意が必要です。

潜伏期間が長いので、発疹が出てきたときはすでに感染力がありません。

ほおの赤みも体の発疹も7~10日くらいで自然に治っていきます。

また、合併症が出ることもほとんどありませんから、特別な治療をする必要はないでしょう。

安静にして、皮膚の清潔を保つように心がけましょう。

『溶連菌感染症(ようれんきんかんせんしょう)の治療方法と注意』

石鹸で強くこすったり、入浴して体を温めたりすると、発疹がひどくなったり、消えかかっていた発疹がぶり返すこともあるので注意が必要です。

浴槽に入ることは控え、シャワーでサッと洗い流す程度にしておきましょう。

かゆみが強いときは、かゆみどめの軟膏などを処方してもらってください。

発疹以外に症状がなく、発熱などもなく元気なら普通に生活していても大丈夫です。

B群溶連菌感染症(Bぐんようれんきんかんせんしょう)

『B群溶連菌感染症(Bぐんようれんきんかんせんしょう)とは?』

原因となるB群溶血性連鎖球菌は、健康な人ののどや腔内に定着していることが多い細菌です。

妊娠中の女性が、この細菌に感染していることに気づかずに出産すると赤ちゃんに感染します。

その結果、重い敗血症や髄膜炎、頭蓋内出血を引き起こすことがあります。

B群溶連菌感染症(Bぐんようれんきんかんせんしょう)は生後1~2日で現れる早期型と生後1~2ヶ月ごろ現れる遅発型があります。

B群溶連菌感染症(Bぐんようれんきんかんせんしょう)は特徴的な症状がある病気ではありませんが、呼吸が荒い、ウトウトと寝てばかりいる、顔色が悪いと思ったら受診しましょう。

完全に治るまで、入院して治療を続けます。

細菌感染が原因のため、抗菌薬を投与したり、肺炎を併発した場合は、人工呼吸器で呼吸をサポートします。

症状の程度によって入院日数は違いますが、目安は数週間から数ヶ月です。

乳児下痢症(にゅうじげりしょう)

『乳児下痢症とは?』
 
ウイルス性胃腸炎ともいい、ウイルスなどの病原体が胃腸に感染して起こる病気です。

感染ウイルスには、ロタウイルス、小型球形ウイルス、アデノウイルスなどがあり、ロタウイルスが感染して発症することが多いです。

最初の症状は嘔吐、ここから次第に下痢を生じるようになり、発熱を伴うことも。

下痢は水溶性で、血液が混じることもあります。

ロタウイルスが原因となっている場合は、酸っぱいにおいがし、米のとぎ汁のような白っぽい便が1日に何度もでます。

嘔吐と下痢のために、脱水症状が引き起こされることも多く、症状が悪化するとぐったりしたり、尿の出が悪くなることもあります。

『治療方法と注意』

ベビー用イオン飲料、麦茶、湯さましなどで十分な水分補給を与えましょう。

このとき、一度に与えると吐きやすいので、何回かに分けて飲ませましょう。

食欲がなければ無理に食べさせなくてもいいですが、水分補給は大事です。

水分がとれないときは、すぐに受診しましょう。

離乳食が食べられそうなときは、症状をみながら、よく煮たおかゆなど消化のいいものを少しずつ与えましょう。

ロタウイルスは感染力が強く、唾液や排泄物から経口感染します。

潜伏期間は2~4日、寒くなり始める頃に多く発生し、春先まで流行するため、冬の下痢の代表的なものに挙げられます。

何度も下痢をすることきは、おしりがかぶれないよう清潔にするよう心がけることも大切です。

細菌性胃腸炎(さいきんせいいちょうえん)

『細菌性胃腸炎とは?』

細菌性胃腸炎ともよばれ、食後に激しい下痢や嘔吐、腹痛が起こったときや、家族にも同様の症状が起こったとき、とくに血便が見られたときは、細菌性胃腸炎の可能性が高いといえます。

原因となる細菌にはいくつかあり、その種類によって症状が異なります。

サルモネラ菌

牛や豚、鶏の糞便にいる菌で、これらの肉類や卵、加工品、乳製品にもいる菌です。

とくに卵は集団食中毒の原因の半数を占めるので、子供に卵を与えるときは、必ず火を通したほうがよいといえます。

また、ミドリガメなどのペットから感染することもあります。

8月をピークに、5~10月の気温が高い時期の感染が傾向として多く、感染して12~24時間で、激しい下痢や嘔吐、発熱などの症状が出ます。悪化すると、ひきつけや意識障害が起こることも。

カンピロバクター菌
 
牛、豚、鶏、犬や猫などのペットの糞便にいる菌で、鶏肉の半数にこの菌がいるといわれます。

感染して3~10日間で感染し、発熱や嘔吐に加え、1日に何回も水溶性のうんちが出ます。

病原性大腸菌
 
大腸菌は人や動物の腸管に存在する菌で、ほとんどは病原菌ではありません。

病原性があるものは、組織侵入性大腸菌(そしきしんにゅうせいだいちょうきん)、毒素原性大腸菌(そしきげんせいだいちょうきん)、腸管病原性大腸菌(ちょうかんびょうげんせいだいちょうきん)、腸管出血性大腸菌(ちょうかんしゅっけつせいだいちょうきん)の4種類です。

中でも注意が必要なのが、O-157に代表される、腸管出血性大腸菌で、とても感染力が強く、人から人へも感染します。

感染して2~7日で発症し、下痢や激しい腹痛、発熱、倦怠感のあと、大量の鮮血便が見られるのが特徴です。

乳幼児の場合は、急性腎不全や急性脳症を起こして死にいたる危険性もあります。

『治療方法と注意』

細菌性胃腸炎と疑われる症状が出たら、すぐに受診をしましょう。

細菌性胃腸炎では、細菌に感染したうんちをすべて体外に排出するため、下痢がひどくても下痢止めを使用しないこともあります。

症状が重いときは入院することもあります。家庭では、水分補給に心がけましょう。

食中毒を予防するため、食品や調理器具は衛生管理に気をつけることが大切です。

70度以上の加熱を数分行えば、ほとんどの病原菌は死滅しますので、乳幼児期には必ず火を通したものを与えましょう。

このほか、冷蔵庫のなかは定期的に中のものを取り出して、アルコールなどで殺菌消毒するようにしましょう。

ペットから感染することもあるので、ペットを触った後や、外から帰ってきた後、食事前などは、手を石鹸で洗うことをおすすめします。

胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)

『胆道閉鎖症とは?』

胆道とは、肝臓から腸に胆汁(たんじゅう)を送る管のこと。

この胆道が生まれつき塞がっていると、胆汁が腸まで流れず、肝臓にたまってしまう病気です。

生後2週間くらいを過ぎても黄疸(おうだん)が軽くならず、生後1ヶ月くらいで緑がかった黄疸が目立ってきます。

普通、うんちの色は茶色いですが、これは胆汁がうんちに排出されているためであり、胆道が塞がって胆汁が排出されないと、うんちの色は薄くなります。クリーム色~白色。

病状が悪化すると、肝臓が腫れて腹水(ふくすい)がたまり、おなかが膨らんできます。

さらに悪化すると肝硬変になることも。肝硬変とは、肝臓の細胞が破壊されて肝臓全体が硬くなる病気。

呼吸困難や吐血を伴い、死にいたるケースもあります。
 
ウンチの色が病気発見の手がかりとなるため、異常を発見したら、すぐに受診を。

肥厚性幽門狭窄症(ひこうせいゆうもんしょう)

『肥厚性幽門狭窄症とは?』

飲んだおっぱいやミルクが胃から逆流して吐いてしまう病気で女の子よりも男の子のほうに多く見られます。

胃の出口にあたり、十二指腸につながる幽門という部分の筋肉が異常に厚くなるために起こります。

それまでおっぱいやミルクをよく飲んでいた赤ちゃんが、生後2~4週ごろから授乳後によく吐くようになります。

最初の頃は口のなかにあふれる程度だったものが、だんだん回数が増えていき、飲んだ直後に噴水のように勢いよく吐くようになります。

激しい嘔吐のため、脱水症状も起こしやすくなります。

こういった症状がみられ、体重が増えなくなったときは、早めの受診を。

不整脈(ふせいみゃく)

『不整脈とは?』

心臓の収縮の間隔が乱れる病気が不整脈です。

生まれつきの原因で起こる場合と、心疾患などの病気に伴って起こる場合とがあります。

急に元気がなくなったり、おっぱいやミルクの飲みが悪くなったりします。

すぐに治療が必要な場合は少ないのですが、定期的に受診して、経過を観察しましょう。

動脈管開存症(どうみゃくかんかいぞんしょう)

『動脈管開存症とは?』

ママのおなかにいる赤ちゃんは、体の血液循環を胎盤を通して行っています。

おなかにいる赤ちゃんは、自分の肺に血液を送る必要がないため、肺動脈の血液は直接大動脈へ流れていきます。

この肺動脈と大動脈を結ぶ太い血管を動脈管といいます。

動脈管は、生後まもなく自分で呼吸を始めると自然に閉じるようになっています。

閉じるはずの動脈管が開いたままなのが動脈管開存症で、生後数日の低出生体重児によく見られます。

動脈管開存症が続くと、大動脈から全身に送られるはずの動脈血の一部が、動脈管を通って肺動脈へ逆流し、肺へ流れ込んでしまいます。

このため、肺に負担がかかり、さらには心臓のポンプとしての働きを低下させてしまいます。

体重があまり増えない、呼吸が苦しい、おっぱいやミルクの飲みが悪いなどの症状が現れます。

肺動脈に逆流する血液の量が多いほど肺への負担が増すので、動脈管が太いほど重い症状が現れます。

動脈管が細く、軽症であれば症状はほとんどありませんが、重症の場合は肺へ血液が多く流れ込む肺高血圧症が見られることも有ります。

新生児期は薬の服用で、動脈管を閉鎖できることがありますが、それ以外は手術が必要となります。

心筋症(しんきんしょう)

『心筋症とは?』

心筋とは、心臓の心房や心室といった内部空間を覆っている、分厚く特殊な筋肉です。

原因不明で、心筋の細胞に異常が起こる病気が心筋症で、心臓の壁が薄くなったり逆に厚くなったりして、心臓の働きが低下します。

とくに多いのが拡張型心筋症と、肥大型心筋症です。

拡張型は心臓の壁が薄くのびてしまい、血液が正常に送り出せなくなります。

息切れ、動悸、めまい、足のむくみなどの症状が見られ、重症になると全身にむくみが出たり、不整脈になったりします。

肥大型は、心臓の壁が部分的に異常に厚くなるものです。

目立った症状はないものの、動悸、めまい、息切れ、胸の痛みを起こすことがあります。

拡張型、肥大型ともに、治療は薬物によるもののほか、感染症予防や運動の制限などの生活指導、塩分の制御などの食事指導が中心となります。

心筋炎(しんきんえん)

『心筋炎とは?』

ウイルスの感染により、心筋全体が炎症を起こす病気。

発熱やせきなど、風邪症候群やインフルエンザ、はしかなのど症状が現れた後、数日から1週間くらいの間に動悸や呼吸困難が起こり、嘔吐する場合もあります。

重症になると、全身がむくみ、意識障害になることもあるほか、急激に病状が進行すると、突然死することもあります。

逆に、症状がほとんど現れず、自然と治る場合もありますが、一度心筋炎になると不整脈などの後遺症が残る可能性もありますので注意が必要です。

呼びかけても反応しないなどの意識障害が現れたら、体を揺すったりせず、一刻も早く救急車で病院に搬送する必要があります。

川崎病(かわさきびょう)

『川崎病とは?』

原因不明で、全身の血管が炎症を起こすもので、高熱が続き、全身に発疹が出ます。

生後6ヶ月~1歳半の乳幼児が、患者の8割を占める病気です。

ちなみにこの病名は、1967年に川崎富作博士によって報告されたことに由来します。

症状としては、5日以上続く高熱、発疹、目の充血、手のひらや足の裏やそれぞれの指が腫れる、唇が赤い、頸部のリンパ節が腫れる、BCG接種の跡が赤くなるなどです。

これらの症状が1~2週間ほどたって消えた後、手足の指先の皮膚がボロボロとむけるといった、川崎病の特徴的な症状が現れます。

ごくまれに心臓や血管に後遺症が残ることもあるため、川崎病の治療では後遺症の予防が重要となります。

治療には入院が必要で、後遺症の有無も検査します。

貧血(ひんけつ)

『貧血とは?』

赤血球に含まれるヘモグロビンは、酸素を体のすみずみに運ぶ役割を果たしています。

このヘモグロビンの濃度が、通常より低くなった状態、これが貧血です。

貧血になると、筋肉や脳への酸素供給が低下し、組織としてうまく働かない状態に陥ります。

貧血が起こる原因には以下のようなものが挙げられます。

鉄欠乏性貧血
 
乳幼児に最も多く見られる貧血で、ヘモグロビンにふくまれる鉄分が不足して、ヘモグロビンの合成がうまくできなくなるために起こります。

程度が軽いときは、ほとんど症状が見られませんが、少し重くなると顔色が悪い、機嫌が悪いなどの症状が。

鉄分の服用が、改善策となりますが、根本的な解決のためには食事の内容を見直す必要があります。

鉄分を多く含む食品をとるよう、心がけましょう。

溶血性貧血
 
赤血球が何らかの原因によって、作られる以上のスピードで壊され、減少することから起こる貧血。

先天性と後天性があり、悪化すると黄疸が見られることも有ります。

先天性のものは薬で治すことはできません。

重症になると脾臓(ひぞう)を摘出することもあります。

後天性のものは薬剤により治療します。

再生不良性貧血

骨髄の異常が原因で、赤血球、白血球、血小板が減少する病気。

白血球が減少することによりいろいろな感染症にかかりやすくなるほか、血小板の減少により、鼻血や歯ぐきからの出血、皮下出血が起こりやすくなります。

このため、日頃からけがをしないよう気をつける必要があります。

通常は、出血と感染を予防する薬物療法、重症の場合は骨髄移植を行うことになります。

未熟児貧血
 
出生体重が、1500g以下の赤ちゃんによく見られる貧血で、生後1ヶ月以降に現れます。

生まれたばかりの赤ちゃんは、血液を作る機能が未熟ですが、未熟児の赤ちゃんはこの機能がさらに未熟なため、なりやすい貧血です。

出産後に検査を受け、貧血が認められたら、増血剤や鉄剤を投与します。

鉄分をあまり貯蓄できないため、定期的に補う必要があり、貧血の程度によって通院したり、自宅にて鉄剤を服用したりします。

血友病(けつゆうびょう)

『血友病とは?』

先天性で、男の子に多い遺伝的な病気です。

血液の中には血液凝固因子(けつえきぎょうこいんし)という、血が固まるのに必要なたんぱく質が何種類か含まれています。

血友病は、ある種の血液凝固因子が生まれつき欠乏しているか、異常を起こしているために、些細な傷でも出血しやすく、出血すると血が止まりづらい病気です。

両親のどちらかに、発病あるいは保因している場合、赤ちゃんに遺伝する確率が高くなります。

発病するのは男の子が多く、女の子は保因者となります。

ちょっとしたことで出血するようになり、幼児期以降では、ひじやひざの関節に内出血がよく見られ、痛みや腫れがあったり、動かしづらくなったりします。

これを繰り返すうちに間接が変形し、手足の曲げ伸ばしができなくなることもあります。

この病気を治す根本的な治療法法はありませんが、欠乏している血液凝固因子の製剤を補うのが治療の基本です。

家庭では、できるだけ出血を避けるため、けがをしないよう気をつけましょう。

血小板減少性紫斑病(けっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)

『血小板減少性紫斑病とは?』
 
血小板が減少したために起こる病気。

血小板は、傷口の血を固めて出血を止める役割をしているので、これが減少すると、出血しやすくなります。

赤ちゃんの場合、数ヶ月から半年くらいで回復する急性型がほとんどですが、数年から数十年にわたって続く、慢性型もあります。

原因ははっきり分かっていないものの、急性型の場合、風疹やはしか、風邪症候群などのウイルスに感染した後に起こるときも有ります。

風邪症候群のような症状から始まり、1~2週間後に目の回りや胸などに出血斑(紫斑)が現れます。

これは血管から流れた赤血球が、皮膚や粘膜の下で紫色や赤色に見えてくるものです。

出血しやすく、鼻血や歯ぐきからの出血が頻繁に起こります。

出血斑に気がついたらすぐに受診しましょう。

出血斑は、軽いもので1週間、遅くても1~2ヶ月で消えます。

てんかん

『てんかんとは?』

脳の神経細胞の一部が異常に興奮しやすいために、ひきつけなどの発作を繰り返す病気です。

熱がないときに、いつも同じような発作が起こるようなときは、てんかんの疑いがあります。

原因不明な突発性てんかん、脳に障害が生じて起こる症候性てんかんがあり、発作の種類により、大発作(だいほっさ)てんかん、小児欠伸(しょうにけっしん)てんかん、点頭(てんとう)てんかんなどがあります。
 
大発作てんかんは、突然意識を失い、体を硬直させてひきつけを起こします。

発作が数分間で止まり、眠ってしまいます。

小児てんかんは、生後3ヶ月~1歳くらいの赤ちゃんに起こります。

首をうなずくように曲げ、手や足が持ち上がる発作を短時間に何回も繰り返します。

眠りから覚めたときや少し眠いときに起こることが多いです。

てんかんの種類に応じた抗てんかん薬を毎日服用することで治します。

適切な抗てんかん薬をきちんと服用していれば、約70%は完全に発作がなくなります。

服用を勝手にやめると、ひきつけを起こしやすくなるので気をつけましょう。 

髄膜炎(ずいまくえん)

『髄膜炎とは?』
 
脳や脊髄を覆っている髄膜が炎症を起こす病気で、原因の違いにより、ウイルス性髄膜炎と、細菌性髄膜炎とがあります。

この病気のほとんどは、風邪症候群のあとに起こります。

発熱や、激しい頭痛、吐き気、嘔吐、ひきつけ、意識障害などが病気の症状です。

ウイルス性髄膜炎で軽症の場合は、入院が必ず必要とはなりません。

これに対し、細菌性髄膜炎の場合は、すぐに入院する必要があります。

輸血をしたり、原因となる最近に効果がある抗菌薬を使い治療を行います。

適切な治療を行えば、多くの場合は順調に回復しますが、細菌性髄膜炎は細菌の毒性が強かったり、治療の開始が遅れると知的障害や手足の麻痺などの重い後遺症を残すことがあるので、早期治療が大切です。

急性脳炎(きゅうせいのうえん)

『急性脳炎とは?』
 
ウイルスや細菌に感染して、脳に炎症が起こる病気です。

ウイルス感染の場合、日本脳炎のアルボウイルス、ヘルペス脳炎の単純ヘルペスなどが病原体となります。

はしか、水疱瘡(みずぼうそう)、インフルエンザなどの合併症として起こることもあります。

症状は、突然高熱が出て、嘔吐、ひきつけ、頭痛、急激な意識障害、手足の麻痺などが挙げられます。

はしかや水疱瘡の後に、こういった症状が出た場合は、脳炎が疑われます。

嘔吐がいつまでも続いたり、意識がはっきりしないなど、様子がおかしいと思ったら、夜中であってもすぐに病院へ行くことが重要です。

この病気は、発症自体まれですが、重い後遺症を残したり、死亡することもあります。

脳性まひ(のうせいまひ)

『脳性まひとは?』
 
出生前(妊娠中毒など)、出生時(未熟児、仮死分娩など)、新生児期(髄膜炎や脳炎の後遺症など)に起こった脳のトラブルが原因で、運動機能に障害が起こったものです。

知的発達の遅れ、言語障害、目・耳などの障害を伴うこともあります。

うまれてすぐは、症状がないため分かりませんが、なかなか首がすわらないなどの運動機能の発達が遅かったり、手足の緊張が異常に強いことなどから発見されます。

完全に治すことはできませんが、リハビリを続け、訓練によって運動機能の発達を促すことができます。

軽い脳性まひなら、ほとんど目立たなくなり、歩けるようになります。

訓練は早く始めたほうが効果的です。

水頭症(すいとうしょう)

『水頭症とは?』
 
脳室と呼ばれる部分に大量に水がたまって、頭が異常に大きくなります。

脳炎、髄膜炎、脳腫瘍、出生時の外傷などが原因となります。

脳が圧迫されるため、眠たそうにしていてばかりいたり、嘔吐やひきつけが続く、眼球が下に下がるなどの症状が出ます。

脳の圧迫が続くと、首のすわりやおすわりなど、発達の遅れや、知的障害が起こる可能性があるため、たまった髄液をおなかなどに流す手術をして治療します。

頭蓋内出血(ずがいないしゅっけつ)

『頭蓋内出血とは?』

頭の中の血管が破れて出血する病気で、出産時に起こることが多く、未熟児で生まれたときや仮死分娩のとき、また、髄膜炎の合併症などのために起こることもあります。

新生児期以降では、頭をぶつけるなどの、不慮の事故が主な原因となります。

症状は、出血の程度と部位によりますが、意識がなくなってひきつけが続き、チアノーゼや呼吸困難を起こす事もあります。

脳への影響が大きいと、後遺症が残ることもあります。

重症の場合は、輸血や頭蓋内の脳圧を下げる治療、脳への圧迫を取り除くために、血腫(けっしゅ)の除去手術などを行います。

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